冬磯の歩き方

今年は忙しすぎて釣にいけずやっと2月下旬に重い腰をあげる事になる。今回はUZU工房の新名君
との津留崎塾である。野間の断崖を気持ちよく降りてくれる新名君はきっと素敵な人のはずHPの写真
にあるキチガイみたいなまねが出来るならきっと喜んでくれるはずである。そんな彼のために色々と楽しそうなところを用意した。
まずは崎戸町である。ここを選択した理由はお互い行った事のない場所でしかも険しい事が上げられる。
雪のチラチラと降る2月下旬の劇寒い朝軽ワゴンに荷物を積んで出動である。
佐世保の街でバーガーを食べようとヒカリに行ってみるこれが満員である。なぜこれが満員か?
モスバーガー派の私には理解不能だが1時間10分の待ち時間にはさすがに閉口して移動である。
なぜ佐世保バーガーが苦手かというとケチャップとマヨネーズが嫌いなのである。
フェリーターミナル内のパン屋さんで期待せずにバーガーを購入これがまあまあ美味い事に驚いた。

で、船に乗る事3時間軽ワゴンと共に吉田鼻へ到着。 寒風吹きすさぶ浜から歩いて磯に回ってみる。

↑砂浜やゴロタの磯が故郷を偲ばせるのか?いそいそとキャスティング体勢へ。風の割には波が無い。


何処がポイントかはまったくわからないが思い思いのポイントでルアーを振って誘ってみる。磯の形相は
やや深い感じも受けるが沈み瀬も多く隠れ場所にも事かかない。でも、魚はヒットしない。やっぱまだ早いのか?
秋磯の歩き方でゆった様に冬場はあんまり行かない方がいいそれは勿論釣れにくいからである。

↑ビデオでは80センチといっていますが本当は75センチぐらいです。
しかしこの時期ヒラスズキが居ないという事はありえないのも事実である。何故なら
磯には鰯が大群で押し寄せているからである。磯に行った事があるならあちこちに鳥山が
出来ているのを見かけるはずである。かた口に始まりマイワシも続いて入り始める。
そんな状況なのでどうにかして餌を食べているはずである。岸よりではないかもしれないが。

ただ活性と水温は関係している可能性はある。この時期水温が安定しているのは
深いほうであり風で冷やされる浅い場所は潮が早い場所に限定されると思う。つまり冷たいと上手く動けない
可能性があるということである。
日が暮れるまでに3本を釣り上げ何とか明日に望みをつなげた。お化けが出そうな窓に さらに生首が書かれている
待合所でカップめんとご飯を食べて就寝である。外は雪が降っている。



翌朝潮位の問題と風向きから昨日と同じポイントから入るが予想通り釣れない。
寒さもシッカリ海に伝わった様で活性劇下がりな状況の様である。こういったときはなるだけ水がぬるい
深いポイントへシフトするのがよいだろうという事で見た目難しそうなポイントへの移動をやってみる。



UZUのチンパンはペンシルであるので基本ミディアムストレート引きが基本である。ヒラスズキにおける
プラグの使い方はすべからくミノーに準じた動かし方が殆どである。ではどういったところが違うかというと
ミノーのように水平に引けない。ブレーキがかからないので基本曳きで誘う。あたりである。
実はオーストラリアでチンパンは威力のあるプラグのひとつとしてレギュラーの座を確保しているルアーなのである。
その有効性はわかっているのでヒラにも持っていくが風や深さの関係で使い場所に多少知恵が必要なのである。
今回は私は自由にルアーを選択して釣るが新名君はあくまで自社製品にこだわった使用が基本となっていた。
実のところそれによって大きな差が出る事になるがこれで釣るという方向性で釣を行えば何にしろ
釣が難しくなるというのは仕方が無い。



そんな2人だったが別に気にすることなく得て勝手に釣をお互い繰り返す。
まずは北端東側の藪をこいで岬に出るあたりから始まる。通常猪やウサギの通り道ぐらい
有るのだが今回まったく無い。立ち枯れしている松ノ木の伐採の平地がところどころあるのだがまったく 
道が無い開始3時間で新品の装備はボロボロである。

急斜面を木につかまってかわしつついくつかの岬をクリアーしたところで波が無くなってきてしまった。
今日の予報は2mだったが1m程度しかない。明日は雨と雷で再び大シケになるようである。
それを考慮して明日はちょっと休憩の意味で五島に行く事になった。





岩がかなり崩れやすいので崩落や滑落事故も起こりかねない。クライミングに
自信が無い人はやめた方がよい感じの磯である。よく考えると今日はボーズである。
今思うと今朝ヒントらしい感じのアタリが3回と↑の写真の壁いっぱいのポイントでなにやら触ったのが
有ったのだがこの時点でちょっと意固地になりすぎていた感があって魚を釣り損ねた。
後の文を読めば内容はわかるはずである。



崩れやすい岩 堆積岩系の岩は要注意である。



港に戻ってカップめんをすすりつつ次をどうするか?ちと悩んでいた。実は
魚釣りに行っていないという事は原稿が書けないということなのである。締め切りは今日だったが
軽くムシッテイルだがそうそう魚は釣れはしないし何も掴めない釣行記などブログネタ以下である。
そう思うとかなり悩む必要がある。魚は居る、いや確かに居たあとはコンタクトの方法である。

次の日ゆっくりバス停で寝袋をたたんで雨の中磯に立つ夜半に南東風が強力に吹いて今は
北西風が吹いているので東側に急いでゆく西はしけはじめであるし東は3日前からしけている
そうすると風がやややわらかい東に行く必要があるのである。ただ急がないと波が相殺されてしまう。

ポイントに入って釣れたところからちょっと状況を理解できた感がある。状況というか
ヒットパターンである。これをやる事がたぶんヒットにつながる可能性が高いのではないか?
内心決め付け的に自分の中で思った。口に出さねばまだいい加減な事にはならない。

それをやる事で魚はボチボチだが見る事が出来るようになってきた。ヒラスズキはつれなかったが
新名君からもらったビバノンという小型のミノージグで巨大な魚がヒットした。
赤い1m弱の魚である。でかい魚はコブダイかマダイしか考えられないがかなりのパワーである
でかい事を意味するヘッドシェイクが弓なりに曲がった11ftから手元に伝わってくる。ドラグは20m程はラインを吐き出し
そろそろやばい状況になっているのがわかるが、でかいシモリの間でヒットしているためどうにも出来ない。
ドラグを閉めこんでロッドを起こし始めたが一向にとまる気配は無い。はっきり喰ったのがわかったので
スレでは無い。キャストアウェイ40ポンドはガイドと摩擦して悲鳴を上げている。やがて根ずれの
感触が伝わりラインブレイクした。........。チクショウ。今思い出しても悔しい。



だがこれである程度頭の整理がついてきた。ベイトの動きも魚の動きも遅いのである。
しかしただ闇雲にゆっくり曳いてもばれてしまうので見えにくく引っ張って下から立ち上がらせる必要があるのである。



実は今日はいつも行きたいと思っている場所に行こうと思っていたが。風向きから危険と判断し
ここにきている。ここも十分危険だが。

マダイの余韻を残しつつ磯靴の跡の無い磯をズンズン歩いてゆく。まあ、ちょっとマニアな人なら行くと思うが
ここで事故があっても基本的には誰も助けには来ない。地元の人はたぶん船で来ているのだろう。



かなり大きい岩のあいだを登ったり降りたりしつつ
良さげなポイントを打って行く途中数回アタリはあるがヒットには結びつかない。
ポイントの形相は良いが潮は流れていない。ベイトが居ないなら魚も居ない。
でも ヌーチーは居た。さらしで例のパターンを検証中ヒット小型のヒラと思ったが小型のチヌである。
因みにこのアタリでは猫またぎと呼ばれて食べる人は居ない。