冬磯の歩き方2

車を買った3万円で軽のワゴンである。こいつが中々財布に優しい車で何処までも少ない燃料で走ってくれる。
おまけに荷台がフルフラットになってまっすぐに寝れるので最高である。既に4日これで寝ている。
フェリー代や高速代金も安くてとっても家計にやさしい。



風は止む様子も無く吹き続けている完全な冬型の気圧配置となっている。濡れた手がしびれるぐらい寒い風が
吹きすさぶ中 明日帰るつもりでポイントに向かう。既にここ5日連続波が当たっているであろうポイントに望みをかける。
4日目ともなるとやっと魚に照準があってきた感がある。とはいえ何も釣れない。人が行きやすい磯に行ったのが
間違いとは思うが既に4日は時化ているので沖からの回遊を考えての選択である。
この条件ならある意味何処でも好条件になるだろう。正確に言えば波が落ちる明後日のほうがベストとは思う。

シッカリ道が付いて魚も居ない誰のせい?(俺)
こうなったら足で稼ぐしかないただ釣り方は今回大幅に変えた風によるドラグで水面を軽く描くように
曳くこのやり方がベストに思えた。強風下で4日もやっているとラインをはじく指先がしびれてくる。
しかしフローティングにルアーが限定されるため強風下でもルアーを換えることは出来ない。
風の間隙と晒しの落ち着きを考えつつタイミングを見てルアーをポイントに入れる。最初の流しでなにやら
感じた場所に流す事7回目に魚がのった。辛気臭くて最低の釣だが結果を出すにはこの方法しかない。


ヒットはガツンと強かった。しかもヒキも強い「おおこれは何?」と思ったが根に近いので悠長なことを言ってる場合ではない。
しかし曳きは何とか止まり水面に赤い鰭が見えた。鯛だけどコブダイだったらムカつくなと思いつつ何とか浮かせてひきあげる。
昨日のやつにはかなわないが帳尻合わせは出来たようである。
続いてドロップラインに2つの晒しが平衡しその隙間に漂わせてヒットさせた。今度はヒラスズキだった。完全なスポーニングの
ボディでかっこいい85センチは超えていた。



その後2本ほど同じ手で追加して移動である。基本釣荒れしているのでそこは地の利でカバーする事にする。

再び場所移動




そして風でとめられないチンパンで苦労していた新名君にも転機がやってくる。水温が比較的高い岬の沖潮が当たる
ところで溜まりを発見し2本釣り上げる。

沖回遊魚らしい魚体である。しかしこの分ではまだ時間がかかりそうである。

その頃私もスポンサー用にちょっといい魚をと躍起になっていた。
だがなぜか小さいのしか釣れない。ゼファー激荒れならまあ使えるけど
今日の天気なら10PROを持っていくべきだった。

だが釣り方は安定してきた。ただ気をつけねばならないのは時間であるこの手のつりは
時間を食う事になる。1日は限られている。おまけに潮の時間もである。
じっくり腰をすえて釣るかどうかは状況を的確に読まないとなんとも難しい。

今回は新名氏に釣ってもらう事も必要な事なのでまあいい感じにポイントを飛ばしてゆける。
深いラインからまた大きな魚体を呼び込んだ。サラシの沖になげてなるだけゆっくりと晒しに近づける。そうすると水面が雷魚釣のように炸裂してヒットする。重要なのはテンションの張り具合で普段ルアーが泳ぐ深さの半分以上に留めることが必要である。
ウズのチンパンの南九州でのヒットも本来スピードこそあれそういったラインでのヒットが多い。
ミノーでは深すぎる感が大きいのである。それを頭に入れて曳けばポイントが近い場所なら南でもいける気がする。



ポイントは満潮から下げのはずである。我々が入ったのが下りの中潮だったので今日は小潮のはずである。
夕方に向けて潮がひきすぎると釣りにならないので速めに歩く事になる。



いい加減にしてよ、もう。と怒られた。でも釣れるから仕方ない。その後のポイントで
いいやつをばらして奇声を上げてもんどり打っていた。(笑)いやー面白いから今度また
行きたいね。



まあしかし今回は特別な状況なので仕方ない。たぶん曳いて釣る来月以降なら十分つれると思う。
(僕ちゃんのアームのせいも有ると思うけどね。カッカッカ。)






という間に怒涛の4日間が終わり5日目に会社にたどり着いた2人であったが
働いている皆さんの「あんた達は良いよねー」という。冷たい視線を感じつつ
次の釣こじきツアーの予定を考えている。結局は天候に泣かされてあんまり釣れなかった
が彼との釣行はどちらもお互いのブレーキになることなくやりっぱなしの特濃の4日間であった。
別れ際に面白かったから今年はこれでオカッパリ紀行やろうよと意気投合次なる場所を探してい
発端は3万円で買ったワゴンで何処まで行けるかという企画だったが車生活も中々面白く快適だった。
次はトカラか奄美大島?はたまた 日本海?行くところは色々ありそうである。