Rock Shore Bait Cast

サイコーに投げやすいと言われるベイトリールを入手 それをインプレッションしてみたいと思う。私は中学高校まではアブ派だったが(約45年前WW)

まあ基本的には何げなく漫然とベイトリールを使っていたともいえるだろう。基本的には遠くに投げたければワイドスプールのリールを使いある程度のコントロールは必要ならナロー系を使っていたと思う。コンクエストやZ2020等が出てからソルト関連のいいリールがボチボチ出てきていたと思う。遡る事40年前はアブの9000CLをかのイクシークにくっつけてヒラアジその他を狙ってはいたわけだがそういう物が刷新されて使いたくなるベイト道なるものが インショアソルトに流行していったように思う。理論側でも言及したが事ロックショアーにてベイトとスピニングの性能というかシステム上の大きな違いからアドバンテージがベイトをスピニングが上回っており ロックショアーのキャスティングゲームでベイトを選択するということは通常の釣り人には有り得ない事なのだ。まあ使う楽しさはあると思うし、なガーーーいリーダーも使うことができるのだが それ以外のデメリットが大きいのだ。まずはキャスト 滅茶苦茶向かい風下 磯でバックラッシュした場合その場で解かずに 一旦巻いて陸で解くしかない。まずここをクリアできないと始まらない。ロックショアーの場合 最悪は悪天候下による作業であることから 風の強弱や飛行中のルアーの不規則な回転がバックラッシュを誘発するのは想像に明るい。つまりベイトタックル使用下における使用可能な状況が絞られるという事なのだ。

次に飛距離 トーナメントキャスターならいざ知らず。一般人は勿論 慣れていても飛びにくいルアーを使う場合 向かい風では飛ばすためにスイングが早くなりミスを誘発するケースも多くなる。ベイトリールはスピニングと違ってラインをかけた指により一瞬のリリースでライン及びルアーを遠くに投げるというより ラインリリース時にスプールを抑えた指を徐々に離しながらリリースする。というところつまりある程度リリースをフォローするようにロッドを振る動作が必要になるという点。微々たる差ではあるがバックの取れない振り幅の短いキャストはスピニングに比べると弱冠やりにくさを感じることになる。上記の予備動作を端折れば端折るほどバックラッシュもしやすくなる。

 

それと基本的にスプールを回転させるという物理的問題からラインが細ければ飛びやすいスピニングに後れを取りやすい。またファイトにおいて巻き取り機構とドラグ機構が別になっているスピニングはドラグがゆっくり出ている場合でも ローターをそれより速く回せばラインを巻き取ることが可能だがベイトは同じ駆動側にまとめられているおかげで巻き取りができない。

とまあざっとあげても問題は多いのだが難しさはさておき キャストコントロールや巻き上げのシステムにも特異性がありシングルやセミダブルレングスのタックルの操作性はスピンニングを凌駕する。

そんなマニュアル操作によってそれぞれの特異性の中で発達してきた道具が遂に半自動化してきた。今回は ダイワ社製 IMZリミットブレイカーにて検証をしていきたい。

https://www.daiwa.com/jp/product/utqvf9l

当日 10m/sー12m/sの風が吹く磯にてショアラインに対してほぼ直角の風向きで実験した。

朝は比較的弱い風が吹いていたのでシンペンやバイブレーションなどの飛距離が安定しやすいルアーからスタート リーダーは7-18号5mを8.5ftのベイトロッドに70cm程短くして使用した。8.5ftを選定した理由は リールとのバランス及び風対策で硬いロッドなのでスピニングでは11なのだが 先に述べたように細かくバリエーションあるキャスティングにおいて本領を発揮するベイトロッドを使う場合ある程度の軽量感があったほうが使いやすいのが理由だ。

本リールは既に雷魚やオーストラリアのバラ釣りで釣りに使用しているのだが無風時における ワンキャスト毎に飛距離が伸びていくのが非常に顕著だ 担当のプロがZ2020より飛びますよと言っていたのが解る。巻き上げもかなり強くドラグもスムーズだ。

今回は本格的な磯におけるベイトタックル投入となるわけだが、念のため太めの糸を3号(50LB)200m余り入れて使用している。比較で持って行っているスピニングにも3号を巻いている。もっと追い込んで2号や1,5でもよかったが 強風下でもありラインスラックが岩に当たってジンガサなどの貝にラインが挟まるケースも頻発する。それとベイトリールは基本 キャスト時にスプールが早めに痩せるほうがバックラッシュなどのトラブルは起こりにくい。ジギングリールでキャストするときも思い切って4号300mサイズのリールに8号とか入れたらブレーキついてなくても普通にキャストできるようになる。ラインが細ければ飛びやすいのは間違いではないが 道具のバランスや使用目的によって快適性を求める必要があると思う。

 

7cmのシンペンで同じスポットでスピニングと交互に投げて使用具合をチェックしてゆく 結果から言うと微妙にスピニングの方が飛んでいる気はするが使っている竿の違いもあるだろうから ほぼ同じと考えていいと思う。向かい風釣行時のトラブルが解っているのでかなり慎重に投げてはいたが バックラッシュは略ないといってよいと思う。ただ着水時のスラックが 巻き出し時にループをつくってしまうと次のキャストでその抵抗をリールが検知しておかしなことになるので注意が必要だ。まあそれはスピニングも同様だ。

そこからバイブレーションやミノー等 比重が軽い重いを選択して魚を釣って行く。本日は魚が遅い今時期ベイトが小さく大量に接岸する傾向があることからシンペンや小型ミノーが分がいいのだが ベイトがいない気温は低いが水温が高く水辺にベイトが少ないようだった。そこで中比重のシンペンや軽量シンキングミノーを中心にさらなるスローでトライしてゆくと魚は安定してきた。件のベイトだが スピニングと略遜色はなかった。基本的にバックラッシュが極端に少ない。飛行姿勢が極端に悪かったり飛び姿勢に斑がなければバックラッシュは略ない。故意に色々試したので数回はあったが ラインを切るような状況には陥らなかった。これがもしシンペンやシンキングミノー バイブレーション等に絞って使うなら おそらくバッテリーがなくなるまで快適に釣りができるだろうし。南九州や東九州のようにうねりによる波等で釣りに臨む場合は快適さが更に向上するだろう。当初メカニカルの摘まみがないことで戸惑ったが圧倒的にバックラッシュしないという利点とワンキャスト毎に飛距離が伸びる気持ちよさは 世のベイト信奉者の釣りに光明が射すことは間違いないと思う。