アナザースカイ2



先月から連続2回目のオーストラリアである。きっと明日はイミグレーションで調べられるだろう。
日を置かず2回なんて麻薬の売人と疑われてもおかしくない。まあこの国そのあたりは案外ダークな感じである。

スタンドのトイレにも注射器は適当に入れてあるしまあ麻薬はおそらくポピュラーなところな気がする。
まあ一人旅で荷物めちゃ持ってればそりゃ疑われるのは間違いないとは思うけど。

飛行場でダンカンと会って 山登りの準備をしてまたもやセブンスリバーに行くことになる。
が実のところ一日早く着いてしまった。



そこで最近釣れてるトップヒラマサに行ってみる。
ダンカンからタックル借りてゴールドコーストのチョイ先のNSWとの境辺りにあるパブリックランプから川に船を出し。
ブレッド君と共に河口から沖を目指すこと20分程度に広い浅瀬がある、深さは10-7m程度



太平洋側のウネリで船が上下している。何使うかというとEBISC190―180をポコポコしてるとガッツリ出るって感じの釣り
日本でもシーズンによって又は釣り人によって使う人も居る。この国にもペンシル信者は居るが日本より少ない、
明らかにポッパーのほうがヒットしやすいらしい、まあ私も半信半疑ながらついていくことにしたわけだ。

ゴールドコーストのビル街を眺めつつキャスティングしていると突然ポッパーの後ろに何かがついてそれが吸い込まれる。
サイズは10-20キロ日むらはあるが本日は小型だったが朝だけで4本釣れた。
そのあとカンパチ釣りのジギング 60-80mをやって9時30分には港に戻る朝練だった。面白かった。
 


ダンカンの家に戻って準備を始める明日は奥地の上流部に行くらしい、
実はその地域を含むエリアにガイドが存在することをこの間シンガポールの友人が教えてくれた。
だが中身を聞いてげんなりだった。

というのはマレーコッドが生息している地域は牧場が多くて立ち入りにお金が必要という事 
それもでかいやつを釣るには一人3000ドルと言われた最初この話聞いたとき
「お前何言ってんの?俺はその辺のセレブな世界の釣り師とは違うんだよ!」。と思いっきり罵倒して怒ったけど話は違うらしい。

前回デカイマレーコッド入れ食いだったけど10キロマックスで全部でかいやつ3日でそれぐらい一人ずつ払ったとのこと。
この話聞いててタイのブーマーポンド思い出した。(笑)
それってどんなド下手でも金さえ払えばマレーコッドのデカイの釣れるってこと?
なんかオーストラリアにしてなんか人なめた様な釣りの内容だけど、
次からデカイマレーの写真見せられてもなんか心が躍らねー複雑な気分になった。

今回もダンカン任せでコッドは行くのだけれど今回彼はフロチューで行くらしい
私はアクアグライドの軽量インフレータブルカヌーを使うつもりである。
それを背負子で担ぎつつ蛇のいる川岸を歩きつつ溜まりをボートで釣って上がろうかと思っている。

いくら排他的な場所が釣れるとはいえ管理池ならぬ管理河川は嫌である。そんなの釣っても面白くもなんともない。
魚は小さくても釣りとして内容がある方が面白いに決まっている。

基本遠征といえば札束で魚の頭ぶったたくような釣りと言われるが自分の能力で何とか解決できるから面白いわけで
何というか渓流ビデオの買ってきた魚に針くっつけてヒット直後から撮ったみたいに見せるアレみたいな感じはイタダケナイ。

まあこないだ行ったぐらいのところなら恐らくはちゃんとやれば大きなサイズは出るだろうと私は思っている。
その対策もある程度練ってきた。初めての事や結果や理解がすぐに出ない事柄に遭遇するとよく小学生の時のプールを思い出す。

泳ぐのが特に好きではなかった25m泳がないとなんか普通じゃない空気の中に
なんとか泳げるように必至にクロールで青い壁を目指すわけだが水のなかから必至で壁を見ようともがくとき
何も聞こえないスローモーションな世界にいる様な気持ちになっていた。

釣りしていて結果も出ず、魚に対してもはっきりと道が見えてこない時やっぱりその時の日に照らされた
ぼやけた青いコンクリートの壁のイメージがフラッシュバックしてくる。

マレーコッドも大分そんな感じである。
昨年のイメージから言うとナマズ的な感じ水がきれいすぎてもヒットせず。ルアーの後ろについてくる感じ
まあ朝方はトップへの反応も顕著で大きいのを釣り損ねて終了という感じだった。
あれからエバーグリーンの方からやシンガポールのクー・リーの自慢話から大体解ってきた。



ゴールドコースト空港にてダンカン氏と合流して荷物を準備
翌日の出発なのでこの際地元で揃えられる装備や食料の調達が必要だからだ。
でまあ既に私の食癖は知られているので適当なそのまま食べられるものを主に用意して
カメラやボートのセッティングを行い次の日出発する。



昨日久しぶりにハングリージャック(ハンジャ)を食べて夕方は彼の家族とともにパブに行きステーキを食べる。
ちょっと慣れは必要かと思うがこの国の食べ物はそんなに悪くはない。



ただ量が半端ないだけである。大体日本でハンバーガー頼むとたいていスナックサイズのが2個ぐらいなのだが、
ここだと2個はとても無理 日本の場合ステーキなどの肉料理もとんかつ屋で150-60gがマックス、
ステーキも200g出てくるところは珍しいところがこの国と来たら大体ワンディッシュ30ドルぐらいで300g辺りが標準となっている。(笑)
その為大抵の場合一日1‐2食食べればもう限界、食べられない。そんなところである。



車は道道路をジグザグに走りつつ徐々にオーストラリア山脈を登ってゆくやがて大きなハイウェイに出て真っすぐに走り始める、
この辺りまで来るとこの大陸の雄大さを感じるどこまで100キロを超えるスピードで走っても止まるようなところはない感じである。

信号も交差も1時間ほど全くない。やがてテキサス?という町に到達する??アメリカみたいな町の名前だが
まあ昔の人は様々な町の名前を付けている。例えばこの町のやや離れたところにはニューイングランドなんて町もある。
まあ この国に来てまだ間もない人々が故郷を偲んで付けた名前もあるとのことだ。

どこまでも乾いている感じの牧草地やリンゴやブドウ畑が続く見た目はまあテキサス、、、な感じなのだが
そこで再給油し目指すはセブン川。ダンカン氏によく話を聞いてみると実のところ川の名前は前回と同じだが
2つあるらしく流れ自体は最終的にマレー川に合流するとのことだった。

ブリスベンを出て約5時間、ようやく目的の村に到着
本日のロッジの管理している鹿と羊をいっぱい飼育している農場のおばさんに会って3日間宿泊するロッジのお金を支払う
一晩大体80ドルぐらいのロッジ代つまり3日で250ドルぐらい



ダンカン氏はそれに色を付けて支払っていた。
まあこのロッジの持ち主はこのおばさんの旦那らしいが既に他界されており実のところこのロッジは存続の危機にあるらしい。
おそらくロッジに飾ってあった狩猟で倒した鹿の角を持ってるおじさんがそうなのだろうが旦那が死んだので辞めようとしたらしいが
娘がそれを引き継いで管理することで存続しているらしい。まあ、これから始まる釣りの内容からすれば是非存続してほしいものである。

牧場のすぐ脇からゲートを入ってピックアップトラックでやっとのことでロッジに到着したが
まあレンタカーでここに来ることは先ず不可能、かなりのダート道で雨後だととても登れそうもない感じである。
凸凹はかなり激しくチューンしたフルホイールドライブの車でも気を付けないとバーストや落下 スタックの危険性がある。
まあウェイパのウェンロックの上流部に行くよりはマシかな?みたいな道だった、

で、そんな道を走ること約5km川の水面を見下ろす斜面に建つロッジを発見する。
まあひとけの無いこの辺りで人間が生活できる何某かの施設であることは間違いないがまあ日本語で言えば小屋である。



見た瞬間死霊が出てくるサムライミの映画を思い出した。ダンカンはささっと荷物を下ろし始める
カギの掛かっていないドアを開けて中にはいると一応のものはそろってはいる。
見た瞬間また冷たい川水で行水かと覚悟したがお湯は雨どいの水を貯めてあるタンクからの水をガスで温めて使うことが出来るようだ、
太陽光でLED程度の電力も確保は出来ており薄明りではあるが夜は真っ暗というわけでもない。薪ストーブも完備している。



荷ほどきしてちょっと散策してみる。本日は11月の末日であるので釣りは出来ない。
マレーコッドの解禁日は12月の1日だからである。川は流れてはいるが弱い流れである簡単に歩いて横切ることが出来る。
気になったのは水温が高いせいか長い藻が繁殖している瀬の部分だと粗使えるのはフロッグ等のウィードプルーフ物である。

まあ時間も余るので台所を使ってステーキを焼き翌日に備えて計画を練る。
まあ夜は静かなものである当たり前だが時折カンガルーや鹿その他の動物の動く音が壁の向こうから聞こえてくる。
ベッドは全部で4台上下に分かれているので8人は泊まれるがそこに2人で泊まっている。
シャワーを浴びてお腹にカイロを貼って上にダウンジャケットを着てシュラフに潜り込む。

ここは標高が約600m程の内陸部の場所であるので夕方の気温の下がり方を考えると朝方はかなり冷える可能性がある。
念のため寒いといけないので薪を置いてあった斧で割っておいたがダンカンから熱いので必要ないといわれた、
まあそれでもとりあえず家の中に薪を入れておいた。やがて朝が来る私はカイロも貼ってダウンで寝たのでどうもなかったが
予想通りかなりの冷え込みようだおそらく20度は切っているだろう。鼻をグスグスいわせているダンカンを笑いつつも準備を行う。
私はカヌーを背負子で担ぎつつ魚を釣ってゆくが色々セッティングがあるのでダンカンが先に上流部に向かった。





私はノロノロと用意をして川に向かう、まあこの辺りで水辺と言えば嫌な生き物がいる。世界中の毒蛇の70%が
この国にいるわけだが長年通ったウェイパでは大して見なかった蛇を昨年この辺りではお腹一杯になるぐらい見ることになった。

何せカエルがいっぱいいるのでそれと蛇は大抵セットだからである。しかも住みやすい気候らしい。
渓流歩きで人に遅れることはあまりない私だがここでは違う次の川の渓相を見るより足元の裂け目や影を見ることの方が多いからである。

昨日の夜は散々蛇に噛まれたら噛まれた場所を上にしていけば良いだの
ここらの蛇は注射針タイプの牙ではなく牙の外側の溝に沿って毒が流れるのでズボンをはいていると毒が減らせるだのいろいろ聞いたが、
基本こんな場所で噛まれた場合、すぐに助けが来るはずもなくという感じである。まあ噛まれないに越したことは無い。
その為ゆっくりなのだ、蛇に噛まれて死ぬ人間はかなりレアケース雷に打たれるのも超レアだが一応用心するのは当たり前である。

ワニがいるのに知らずに夜間泳いでみたりワニがいる溜まりにジャンプしてみたりと 
日本人の奇行が目立つこの国でまたもや日本人がやらかして死んだみたいなのは勘弁なわけだ。
お父さんお母さんに「知らなかったねそれは仕方ないね」。と慰められたことを思い出すが
基本知らないことは罪ではないがそれによって起こったことは自分の責任である。

やがてロッジから500m程上流にダンカン氏が川辺に立っている「2匹釣れたぞ サーフェスルアーだ」。マジで!って感じである。
前回はポイントの問題か?釣り方の問題か?かなりのレア感があったが今回はいきなり2匹との話
まあ後で映像を見せてもらうけどそれを追い越して上流100m程に荷物を下ろして様子を見てみる。



ルアーはクロダイ用のストレートポッパーを向こう岸いっぱい倒木の木の下に投げ込む、
柔らかいポップ音を出しつつ岸から1m程度移動した時点で下からストライクしてきた。なんか期待できそうな感じである。

この魚は小さいさかなはどうか判らないがテリトリー意識が強く一か所から数匹抜けるなんてことはあまりない
その為一度ルアーに何らかのアクションがあって針に掛かるとその後何も起こらないケースが殆ど
特に針に当たったり針に掛かって外れた場合再度アタックまでは半日もしくは数日の時間が必要になる、
特に昼間にこの魚を釣るのであればかなり慎重にかつ執拗にルアーの存在を
見せ続けないとうまく針にかけることはできないようである。

つまりこういう事なのだ餌は食いたいけど損はしたくない捕食活動をするにはそれなりの勝算がないと動かない。
ただいったんやる気になると素早く激しく行動に移る。行動に対するメリットが明確でない限り行動しない。
その為餌が大きかろうが小さかろうが「できれば大きい方が好き」
食いやすい状況でないと水の底の自分の居場所でジッとしているというのがこの魚の基本的習性らしい。

というのも一見ここは、、、釣れるだろうと思える場所で???ファーストキャストでノーヒットセカンドキャストでノーヒット、、、
でキャストすること20キャスト目にいきなりヒットなのである、まあ日本ではあんまりないBBのスポーニングベッドに
デカイベイトを放り込んでも大抵1‐2回でアタックしてくるわけだがこの魚の場合真面目に食おうと思うのがあからさまに遅い、
元々夜行性との話なので昼間は基本余程でない限り動きがないのかもしれない何方かと言えばナマズチックな感じである。

おそらく大水でドチャ濁りになったらテリトリーから離れて一斉に川の上流に向かって移動して
インレットで入れ食いになるタイプではないかな?と思える。
まあそんな感じだが、いいところ、つまり木陰や川の湾曲した部分や沈んだ木の下等のストラクチャーに近い部分に当てられれば
2-3回以内には水面が炸裂して魚が見える状態である、ダンカンは同じ場所を丁寧に何回も引いてヒットに結び付けている。
恐らく昨年からいろいろ情報を仕入れて学んだのだろう。
20センチのシーバスミノーを同じコースをジャークしながら魚を浮かせてヒットさせている。

私はと言えば開始1時間昨年のパターンから抜け出せずに
良いキャストは良い結果に繋がると信じてギリギリのアキュラシーキャストを繰り返していた。
日も昇って明るくなって小型のポッパーよりダンカンのデカイミノーのほうがコンスタントに魚なを呼んでいるのが気になって
スキルフルの岡本君からもらってきたクローラーに思い切って変えてみて一投目いきなり良いサイズのマレーコッドがヒット???した。
先を歩いていたダンカンが音に気付いて来てくれた。と、私の真後ろに蛇がいるのを教えてくれた、
どうやら彼の寝床らしく私がいる場所から離れることなくウロウロしている。そんな中写真を撮って魚を逃がし蛇の写真も撮った、





レッドベリーブラックスネークである、見た目はイラブウミヘビそっくりな感じ
水辺が好きらしく以後しょっちゅう見ることになるわけだが2m以内に近寄ると頭を平にして威嚇してくる。
そっちが近づいておきながらと思うがまあ迂回して上流へと向かうことになる。

途中同じ蛇の脱皮の抜け殻立派なサイズを見つけたがまあ拾わずに崖から川を見下ろしつつ川辺を移動する。
やがて川が一旦狭くなりやや高い落ち込みに止まる。ダンカンはここで一旦ロッジに帰って下を見ようという提案をしてきた。
私はと言えば背中に15キロ程の荷物を背負いながらの釣りだったので大賛成

ダンカンは歩きでまた蛇のいる川辺を帰るが私はボートを膨らまして川の真ん中を漕いで帰る。
途中引っかけてしまったルアーを拾いつつロッジの前までカヌーを漕ぎ戻った。
一旦カヌーを陸揚げしてロッジでポークステーキで腹を満たし。ダンカンは昼寝するというので
カヌーですぐ見える辺りでルアーの操作について色々考えていた。



実のところ薄っすらとは解りつつも昼間の光量が強い状態でのヒットがどうかは気になっていた。
カヌーを引きずって下流に下ろしつつ溜まりでルアーをキャストというやり方で釣ってゆく、で、魚は真昼間どうか?と言えば
基本魚は昼間でも良い所には付いている大きくはないがここぞという場所では必ず何らかの反応がある。



2時を回るころダンカンもフロートチューブを担いで登場する。
まあ移動が少ないこの釣りには向いているといえば向いていると思う。
何故ならカヌーの場合特にインフレータブルは水中側の抵抗が少なくチョットしたルアーの抵抗で動いてしまい
魚との間合いを詰めてしまって結果ポイントが潰れるケースも少なくない。1‐2キャストで決まる釣りなら良いとは思うが
キャスティングの精度やコースにあまり精通していない場合、魚への距離は決して近くはなりにくい。

一方そのルアーの抵抗やチョットした姿勢制御に関してならチューブのほうが遥かに有利になる
ただし流れがある場所は別 後ろ向きにポイントに入ってしまうので一々くるっと回らねばならないので面倒だ、
おまけに長い距離を足漕ぎで移動するのはかなりつらい。





私はカヌーの弱点を補うために手ごろな石をアンカーとして使うことにした。
つまりポイントに着いたら2-3mのロープの先に付けた石ころを底に付けて
カヌーの風、やルアー、キャスティング時の反作用によるボートの移動を阻害する錘としたわけである。

この作戦はかなり成功若干舳先はぶれるが魚との間合いは詰まることがない。
そこで例のごとくシツコク同じコースを投げる戦法が使えた。下流部は上流部と違って深かった恐らく4-5mの水深がある、
そのためサーフェスを諦めてディープダイバーを使用した。幾つかのストライクがあったがヒットには至らなかった、
何故だかその時は判らなかったが後になって判明する。

大きな岩壁の前に差し掛かってからアンカー岩が何かに引っかかってとれなくなった。
アンカーがなくなると私のカヌーは糸の切れた凧状態午後になってしまう 午後になって谷風がかなり強く吹いてきたからだ、
スポットについて1キャストで終了また漕ぎなおしを繰り返していたらダンカンがクローラーで良い型のコッドを釣った、



仕方ないのでパドルで漕ぎかえる序にDDプラグを前方に投げつつ移動するというやり方に変更
要するにDDプラグをパドル代わりに前に進むというやり方をとったという事なのだが
これが今後の釣りを好転させる機会となったのは間違いない、
ルアーを前方にキャストしてリールを巻くとカヌーのほうが風に負けて姿勢が変わってしまうので
姿勢を安定させる必要から早く巻く必要が出てくるわけだが早く巻くと魚は釣れやすくなる。という事になる

行きには大して釣れもしなかった魚が同じ場所を帰りには3キャストに一回の割合で釣れるのである。
私はマレーコッドに付いて知らないので先入観は無い通常はゆっくり見せるという方向が本当らしいが
思うに早い動きのほうがシッカリ食いつく感じなのだ、7匹ほど釣ってロッジの見える浅い溜まりにカヌーを入れて
昼に乗らなかった場所にクローラーを早めに引いてみたら一発で簡単にヒットした。
なんかあんまりジクジク動かす必要はないのかな?と思えた。

日も傾き始めたのでボートをたたんでまた背負子にセットしてロッジに歩いて戻る。
まあ蓋を開けてみればかなり釣れている朝は2-3匹だったが夕方からは二桁の大台に乗るようになってきた。
手持ちのルアーも大体絞れてきた恐らくこのロッジで明日がピークになるだろうそう思った。







またもや寒い朝からスタート
オレンジジュースとヨーグルトと昨日テキサスの林檎売りから買った林檎をかじりつつ今日は遠く上流に行く予定である。
いつもより念入りに準備である。例のごとくダンカンには置いてきぼりを食らってロッジを出る。

途中手ごろな杖になる杖を拾って川べりをハイクするわけだが例のごとく蛇がいるので前は見ていない。
と、ふと顔を上げると5m程前にカンガルーが居た。カメラを出そうとすると若干遠のく惜しいと思いつつまたハイクを続ける
昨日の蛇がいた辺りに差し掛かるとやっぱりまたいる今度は斜面から滑り落ちてきたチョット驚いて腰が引けた。

前方には誰もいない、かなり不安だが行くしかない昨日Uターンした滝を超えて崖を登って平地に出る川の畔を歩くこと10分
ダンカン氏が呼ぶ声が聞こえた、かなり長いプールの中ほどの位置に立っていた恐らくルアーを投げていたのだろう。

2人でさらに歩き続ける、実のところ後ろの荷物今日は飯と水が多いので
約20KGかなり重いのでそろそろ荷物を肩から下ろさないときつい、
ちょっと良いプールが有ったのでそこで休憩がてら荷物を下ろしてキャスティングをしてみる。

やはり昨日のパターンで早めに引っ張るやり方に反応している。
良い感じの魚が1本釣れたので再び荷物を背負ってダンカンを追いかけるプールの川べりに彼は居た。
「ここでカヌーを準備しろ。私はもう少し上流から下ろすから」。との話であるまあ妥当かなと思ってカヌーを準備してプールに漕ぎだす。
ここでプールというのは清流渓流の落ち込みと次の落ち込みの間の溜まりの事を指している。
そこを漕いで目の前の大きな溜まりに浮かんでいるダンカンに近づこうとしたら彼のロッドが曲がった、
大きいとしきりに言っている浮き上がってきたのはかなり大きなよくネットにあがってる良いサイズのコッドである。
浅い場所に移動して撮影したDDで釣ったらしい、



私もクローラーで反対側に投げてみる、生枝が水面に使っている際で波紋が立ち次のキャストで魚が食いついた
以後同じパターンで魚を釣ってゆくがさすがに魚がデカイサイズになると今一食いつきが悪い考えものでここはゆっくり動かすべきか?
やや考えるところではあるがヒットの感じからすればスピードを落とすのが良い方法とは思えない。
現にダンカンはゆっくりじっくりやっているにもかかわらず私の半分も釣れないからだ。それにサイズもDDで一匹以外では出ていない。

この魚は一旦やる気になれば素早いと私は思っている。サーフェスだろうがアンダーであろうが食う時は食いつく感じだ、
その為その活性を保つために先のガイドがひと月に1回のガイドしかやらないというのも頷ける。
つまり彼らはトーナメントフィッシュとしてはかなりの難易度と言える。
ルアーを忘れる期間を経れば誰でも魚が釣れるというべきかもしれない。





まあ今の時点での感想なので次回何かまた得るかもしれないがそう考えれば一人一日千ドルのガイドフィーは頷ける感じだ。
まあ行かないけど(笑)もし大きい魚を釣りたい釣り人で人に見せるのが趣味の人がいるなら、お勧めは夜間の釣りである。
夜間なら昼間あんまり釣れなくても期待できるだろう。ただしそれを面白いと思えるならの話だが。

例の大きな魚を釣ったプールから3つ瀬を越して?長い3-400mの瀬の手前でダンカンが引き返そうと提案してきた。
ここにきてデカいのが自分だけ散々ばらしているのでもう少し行きたかったが既に12時を回っている
朝の行軍開始が4時半とすればもうそろそろ引き返さないと帰りがどうなるかわからない。
それにカヌーを引きずってここまで来たので帰りはまた引きずり下ろしつつ帰らねばならない。そこで決断である。
まあしかし良いのに限ってすっぽ抜け多い恐らく口の中にはいってしまってすっぽ抜けというパターンかなと思えた。
それに殆どがトッププラグでやっているので基本すっぽ抜けやフックミスは普通にある状態だ。

とりわけ印象に残るすっぽ抜けは大きなプールとその上流のプールの間にある小さな溜まりの岸際の茂みの空いたところに
カモが2羽浮いていた大きさはまあ鳩の2-3倍鶏よりちょっと小さいぐらいの黒い2羽だったが、
それが我々に気付いて飛び去った直後に同じスリットに投げたプラグにでっかいのが出たがフックしなかった。
まるでこの鳥食えるかな?どうしようかな?と考えている矢先に鳥の代わりに小振りのサイズが飛び込んできたので食いましたてな具合である。
良いサイズだったのでとても残念だった。

折り返しはいつものようにDDプラグで漕ぎながら降りてゆく。
各プールの落差は大体1m程度の高低差で長さは10m-20mといったところそれをゴムボ引きずりつつ帰るわけだ。
まあ最悪歩いても何とかなると思っているので割とぞんざいな扱いである、
だが本体は10キロ程度しかないので両手で抱えることもできる軽さなので割と苦労せず持っていける感じである。
これでパドルがさらに軽量ならいう事なしである。まあ折れるよりいいけど。
一々畳むのが面倒なのでロッジに着くまで引きずって持って行った。

今日の行軍はかなりいい感じで釣ることが出来た。数も20は行っていると思う。
大きなプラグほどキャストの回数が少ない感じを受けたそれでもここぞという場所では1‐2回で食いつくので
スポットに対する見方のほうが釣果には重要な感じを受けた。







結局のところロッジに着いたのは4時
そこからステーキをまたもや食べて腹を満たしボートをかたづけて明日の移動に備えて荷物を整理した。

夕方に下流側の深い溜まりでおかっぱりを暗くなるまでやってみることにした
夜は夜で何か違う感じがあるかもしれないからだ。まあ基本釣れやすいだろうとは予測していたが
やはり夜になるとその動きは顕著でストラクチャー意識自体もやや薄れている感じを受けた。

カヌーでDDプラグで深さと地形を把握していたのでボートからは釣れなかったが地形的にはストレートからの右曲がりで
曲がり始めにドロップラインがある場所の目の前に陣取って同じようにキャスティングをくり返した。

日暮れ前から1時間程度同じ場所向こう岸ギリギリに打ち込んで足元まで45m程度のストロークをティンバーフラッシュで繰り返した。
水面下にはUターンの波紋ができるが水面を割るまでは行かなかったがいよいよ辺りが暗くなってきた時、
キャストにして恐らく3-40回目ルアーが岸手前10mで大きな波紋とともに吸い込まれかけた、が、一瞬引っ張られてすっぽ抜け(笑)
またやった全くマジで泣ける。だが次の一投でまた今度は小振りなのがアタックしてきた。
同じ場所ではなかったが同じライン上でのストライクだ。

蛇にかまわずズンズン先に行ったダンカンが帰ってきた。
でかいストライクの音を聞きつけて戻ってきたのだ。フックしたけど外れたことを話し、彼にも釣果を聞いた 
彼も3-4回当たっているが乗らなかったらしい。という間に私にまたストライクやはり暗いと間近にバイトしてくる。
もう少し浅い岩棚がある上流でも同じようにヒットした。残念ながら上がってくるのは小さなサイズしかないわけだが、
もっと続ければ釣れそうだったがもう限界痒くてしょうがない。
昼間何もいなかった川辺だが本日はやや暖かかったので何とサンドフライが出てきた。
買ったのにモスキートガードしないというのがマヌケな感じである。
長袖長ズボンだが手の甲をしこたま噛まれている恐らくすでに20か所程度。
これからの2週間こいつの痒みと戦わねばならないかと思うとかなりナーバスになる。

埃っぽいロッジとは今晩でお別れ。明日の朝一から別のロッジに移動である。
まあ思えばこのロッジ、バッテリーチャージが出来ないのと洗濯が無理なのを除けば
まあイケル場所であることは間違いない。行軍としては2日上流一日下流一日 夜釣り味見程度という内容だった。





次の日一旦町まで戻って洗濯洗剤を買わなければならなかった。それに草履 
ここ3日裸足で生活しているが地面に生えてる草の種が足の裏に刺さりまくって最悪な状態である。

とにもかくにも食料 洗濯 草履は購入しないといけないので、
一旦最寄りの町までと言っても1時間半かかって町なのか村なのかわからないところで
朝飯を食べてステーキ用にオリーブオイル、私の足に草履、出店で買った腐れ林檎の代わりに
新しいパック詰め林檎とチョコレートバーを買った。それと寒い朝に暖かいスープが欲しかった。

まあ無駄になったけど、それというのも次のロッジはエラクハイカラなロッジだった。
何というかこれゴールドコーストに立ってたら恐らく1億円はするだろうというぐらいのお家だった。
私の住居からすれば考えられない程デカイ リビングと広いキッチンプレイルーム ベッドルームは6部屋 
バスは2つ広大な庭(カンガルー、ワラビー 七面鳥沢山)という事でまずは先日来出来なかったカメラバッテリーの充電と
溜まりに溜まった洗濯物の処理が最優先 それをやりつつ 500m程丘の下に流れる川の説明を聞く 
まあこんな具合「うちの土地は左前の遠くに見える山ぐらいから下流10キロぐらいまでよ。そのエリアは釣りができるわよ」
と管理するおばさんに説明される。何というか口があんぐりするような説明だった。







洗濯の合間に川辺に車を乗り入れて見る。
ざっと見て入れそうな場所は3か所程度。前の河川が十流部の渓流とすれば中流の清流といった感じ。
鯉が沢山いる、なんか微妙なかんじ。前回も清流部の牧場地帯はなんか今一だったのでどうかなという具合だった。
理由はよくわからないがコッド自体の生息数が少ない気がするのだ。

洗濯も終わり午後の雷雨が過ぎたころ、一旦カヌーを出してみることにした。
河川は丸砂利と砂がメインの河川岩盤はあまりない感じ 
それでもところどころにストラクチャーになりそうな大きなティンバーがあって、その前後が深くえぐれている。
岩盤だと其処までえぐれはないが砂や丸砂利だと見たとおりの予想しやすい渓相になる。
カヌーを下ろして静かに下流へと下ってゆくいたるところに鯉がいる。岸寄りの深そうな場所を打ってゆくが反応は少ない。

そこで崖側の深みに倒木があるエリアの対岸(川幅約20m)に船を座礁させて固定してここだというラインを
夜釣りと同じ要領で流してみる。ひたすら同じ場所にキャストすること20分後ティンバーフラッシュにヒットした。
やっとのことである。サイズは普通サイズ、このサイズにして果敢に100g超えのルアーにアタックしてくるのは面白い魚だ。
さらにその3m上流でもう少しでかそうなアタックと3m下流で小さなアタックで終了、
再び雨雲が出てきて雨が降り出し釣り中止である。広い家で良く眠れないのでソファーに寝袋で寝た。まあいい寝心地だったが(笑)

翌朝、食料を多めに積んでさらに下流から船を下ろして下流域にロングトリップしてみる。









今回は更にハードなカヌーの引きづりが予想されたのでハードカヌーを用意した。
いきなり降りてすぐの溜まりから次の落ち込みからカエルで一発釣れた。何だいるじゃん、と思ったがそのあとパッタリ何もつれない、
見た目はかなりすごいところもあった深さで言えば4m程はある直径1m弱の巨木が複数倒れる地帯もあったが、
ここはーという場所では全く反応なし。それでも支流の合流地点の超A級に見える場所では粘りに粘って何とかストライクまでこぎ着けたが
またもやズッポヌケしてしまった。まあまた次回いやらしいぐらいフックしやすいトッププラグで釣ってやるわと思いつつ
カヌーを引きづりつつキャスティングを繰り返したが数回のチョイスがあっただけで引きずり下したカヌーを
今度は引きづりあげながら車を追い越し今度は上流部を目指す。

既に昼であるダンカンは車で上がってしまったので次のランプで2時半に会おうという事になった。
私は一人で川を上りつつポイントをチェックしてゆく相変わらずヒットには程遠い状態。
河川全体の環境や条件のもんだいなのだろう?また次回のお勉強になりそうである。

昨日の夕方釣った場所を通り過ぎてさらに上流へそこで夜間ならかなり釣れそうな場所を発見
きっと釣れるだろうと思いつつもクランクやトップには反応はないやはり難しいのか?
そうしているうちにそのすぐ横の道路にダンカンの車が入ってきた。フライを持ってきて鯉を釣って見せるらしい。
そりゃここじゃ誰も釣っていないので釣れるだろう。私がカヌーを車のところに持って行ってから10分後
フラットで彼のエッグフライを60センチぐらいのカープが持っていきフックした。
写真を撮って逃がすかと思いきや陸にあげて岩で頭叩いて殺してしまった???
まあ解らんでもないけど、山の上まで牧草地でおまけに川には家畜のフンだらけこれは良いのか?な?
まあ一匹2匹ぶっ殺してもそれが何になるのかは微妙なところかと思う。
言い出したらきりがないので論争はしなかったが鯉がペストなら人間はスーパーペストだろう(笑)

ひとしきり釣ったので明日の出発に向けてまたもや荷物をまとめる。ダンカンとの釣りはここで終了






アナザースカイ2後編
ダンカンとブリスベーンの街にてお別れし
ブリスベンエアポートから国内線でプロサパインのあるホワイトサンデーエアポートへと飛びバラマンディを釣る計画なのだ。

前回のバラマンディはクリスさんの貸してくれた小型のボートによってエリアの概要を知ることが出来たが
釣りとしてはカヌーのほうがまだ面白いしゲームそのものの価値自体失われない気がした。
その為持って行って使わなかったインフレータブルのカヌーを預けておいたのだ。レンタカーを借りて荷物をAAモーテルで降ろす。
すっかり顔なじみになってしまったメグライアンじゃなかった宿の女将との挨拶を終えて釣り具のセッティングを行い、
モーテルから7キロ程空港よりのクリークに釣りに行ってみる。



女将の話によれば雨も降らず非常に熱い天候が続いてたまらないらしい。
確かに緑であるはずの場所は茶色になっている。芝の色も悪い。
3年前に他人から教えてもらっていくつかのバラマンディが釣れているA1に掛かる橋の下だが、
いつも行く10-11月とは打って変わり下生えが大きく茂り易々と川辺に行くことはできない感じである。

それでも橋の直下はコンクリートが打たれて3年前に見たブラウンスネークのコロニーではなくなっている。
そこを降りていきキャスティングをする。小型のジャークできるシャッド系のDDを使って探ってみる。
酒井君がターポンを釣り上げた。良い感じなのだが水温が高いのか?私にもターポンがヒットした。

暫く釣っては見たがそれからの釣果もなく藪を漕いで対岸の美味しそうなスポットに立つ勇気もなく、
ハンバーガ屋に行ってハンバーガーを食べ明日に備える。

 

次の日早朝3時半起床
ノロノロと起きて適当な朝食を食べプロサーパインまで車を走らせる。
暗いうちにランプに着いてせっせとボートを膨らまし5時には水に浮いていた。
いつものように無風の湖面を北に向けて漕ぎ湖を横断する漕ぐこと5-6キロやっと我々がいつも魚を釣るエリアに到着、
以前も述べたがこの地方は10時を過ぎると強力な東風が吹き込む大体5-8m程度の風だが
東ノ口ダムサイド側の開口部で風が集中して大体10mマックスぐらいの風になる
そうなると湖面は非常に波立ち風下側の湖面は波1.5前後の波が立つわけである。

前回クリスさんと釣りしたときはこともあろうに2.5m程度の船で一番風下のインレットに行った
インレット内で釣ってるうちはよかったがいざ帰る時間になって2時過ぎにはすっかり波が立ち立ち木を洗うような波が湖面には立っていた
そこから全身びしょぬれでなおかつ船の中に溜まった水を汲み出しながら10キロ先のスロープに帰るのに2時間かかった。
この湖の恐ろしさを嫌というほど知っている我々は天気予報に従い強い風が吹いても安全に帰れるコースで釣りを展開するわけである。



風上側のショアラインの立ち木沿いを魚探で深さを測りながら釣りをしてゆく。
持論だがバラマンディは浅い場所が好きなはずである。勿論猛暑である場合も含めてだ。
カヌーにしろエンジン船にしろこのダムで3m以下の場所で魚が釣れたのをそんなにたくさん見ることは無い
大抵の場合釣れた場所の水深を確かめると2.5m前後だったりするのである。

だが、現地の良いボートを持ってるトーナメントシャツを着た派手なおっさん達と来たら
湖の真ん中に立つ12mぐらいの木がお好きらしく次から次へとそんな場所への移動をくりかえす場合が多い。
きっと何らかの時に沖よりの場所つまり10mを超える様な立木の2-3mの位置に
バラマンディがステイしてルアーに食いつくときがあるのだろう。しかし今のところそういった事象に遭遇したことは無い。
きっといつか体験するのだろうと考えているその為コッドの序に12月という日本の6月に見に来てみたのだ。
しかし、熱い水温計は29度恐らく暖かい風が当たる奥地のほうは31-2度はあるかと思う。
一方我々が行っている場所はこの湖でも水温はかなり低い方28度を指している。



12月ともなると11月にはまばらだった藻が水面まではびこりショアーラインから20m程はカエル以外投げられる状況ではない。尚且つ藻は金魚藻系の長いもで魚自体も果たして中に入っているのか?は微妙なところである。恐らくバラマンディは藻の切れ間や湖流の当たりやすい浅いラインにいると思うが藻の切れ間自体が水深2m-3mという状態なのでかなり釣りにくい、プラグ縛りなのでここでソフトプラグという選択肢は私にはないからだ昼になるまでいろいろと試したが私にはストライクは無かった。相棒の酒井君が沖に張り出す2.5-2.8mのラインで初めてのバラマンディをかけて見事にドラグが強すぎてライン切れで終了している。彼は幸運にもバラマンディをいくつか発見している。いつもと同じで逆さまになって浮いている奴だしかし今回は逆さまだと藻に頭を突っ込んだ状態なのでルアーに気付かない状態。



酒井君は悔しそうだった。バラマンディをカヌーで木の間から釣る場合 勿論ボートからも同じだが力で抑えようとするのは良い方法とは思えない。敵は既に1m以上の大物でマックス130センチを超えてくる、そいつは滅茶滅茶突進力が強くて掛かってから一呼吸するうちに10m程を機関車の様に突進する、そこでいったん止まりまた一呼吸おいてまた突進するのだその為ドラグはある程度緩く設定する方が良い、つまりヒットすると同時に敵は思いっきりどちらかの方向に突進するがカヌーの場合カヌーが魚に追いつこうと動くため最初の突進では魚まで5m程に距離が縮まる、ここで距離があるという事は木に巻いたり木を跨いだりしている場合も多いのでテンションを緩めに設定しておく方がいいわけだこれを強く設定すると木に巻いたときに90度程度のあたりで済ませればよいのだがこれがテンションが強いと魚が一呼吸した時に魚の向きが木の方向に近くなってしまい結果木に360度ラインを巻いてしまうのだ。こういう走っては止まるを繰り返す魚の場合は場所によってはドラグを緩く設定し木に巻いたときは素早くカヌーの先端部にロッドを持っていくそして魚の真上にカヌーを持っていき魚に引きずらせる事がファイトを有利に持っていくコツとなる。
やがて成果もなくまた5-6キロほど漕いでスロープに戻る、他の船はというとダムサイトのほうをトローリングしている船がいっぱい???スポーニングシーズンなのでダムサイト側に大群で押し寄せているらしい。湖を横切っていると魚探に水深6-7m辺りに80-1.2mの魚群がはっきりと映る。バイブレーションを落としてみたがレンジをキープできないようでヒットはしなかった。

  

  


 サブウェイでローストビーフサンドを買い就寝である。次の日は2時起きで昨日パッとしなかったプロサパインを離れてマッカイのティーンブラダムへ行ってみる。ここは高地なので水温の上昇が少なく水の状況も良い可能性もあると考えたからである。湖面に漕ぎだすと水温計は27度水の色も悪くはない。ここも風が強くなるダムなので昼で切り上げないと大変な事になるダムである。まずはダムサイトから3キロのところにある島回りここはこのダムでも屈指のスポットだと私は考えている何時行っても魚がいないことは無いからだ、だがいざ行ってみるとややまずい状況水深低下と例の藻が生えているそれでも藻の合間にルアーを投げるが魚は釣れる気配なし沖よりの3mラインの立ち木から酒井君がまたしてもバラをヒットさせる。だが直ぐばれた 彼は今日も全開 この前にもナイスサイズのスーティグランタ~をヒットさせている。???私はアタリもない何というか残念な感じである。水の色はすごくいいがいかんせん深さが半端ない、ちょっと良さそうな木でも水面下10m岸から5mで水深10mという超急深なダムなのだおまけに岸側には藻が張り出して、私の好きな水深は釣り不可な場所が多い。蓮のような葉の形の藻が沖側に生えている場所は水深2-3mだという事を発見しそのあたりを重点的に釣るとまたもや酒井君がスーティを釣り上げる余程好かれているのだろう。私は、、、あまり好かれてはいないようである。(笑)結局昼過ぎまで釣って何事もなくボートを片付け日差しで溶けたアスファルトを避けて湖を後にする。気温35度 最終的に湖の温度も30度になった
 
 

 

 

時間があったので山越えしてユンゲラダムも一応見てみようという事で峠を超えダートロードを小一時間走ってユンゲラダムへ到着 恐ろしい警告看板を読んでスロープのある岬に車を入れてみるとキャンプをしている家族連れやグループがいっぱい??何というか割に開けている さっきのティーンブラの方がよっぽど人がいない状態それにカヌーで釣るには倒木エリアまでものすごい距離を走る必要があるようで手漕ぎでは無理そうである。まあ明日に備えて戻ることにする。ハンジャにてワッパーで晩御飯。





その晩クリスから電話があった。明日予定どうりダムに夜釣りしに行こうぜ!釣れたのか?てな話。私は魚はまだ釣れていないことを話し明日もう一度プロサパインダムに行くことにした。正直、大分きついがまたもや4時起きでカンガルーをギリギリのブレーキでかわしてダムに到着、今日のはやばかったカンガルーは普通道の脇の夜露でアスファルト面から流れた水によって緑に育っている草を食べているケースが多い。彼らは集団意識が強く道の両側にいる場合どちらかの本体側に移動しようとするのだ結果車のすぐ前を通ってしまい 地面に転がる死体になるわけだ、一人はたとえ死んでも嫌だ的な行動をする。もし2匹のカンガルーが道の傍らに居たら注意するべきだ、一匹が渡れば車がどんなに近づいていても彼らは先に渡った友達の後を追うからだ。レンタカーはカンガルー手前2mでやっと止まった。魚じゃなくて動物がヒットするとこだった(笑)



いつものように湖を横切って立ち木エリアに向かう今日は魚を見つることが出来た彼らは岸寄りにはいるがあまり藻が密集するところではないところどころ藻が生えているエリアの藻の上に座ったようにステイしていた。だが、ヒットには至らないもう少し狭いエリアで絞らないと難しい状況だ日が高くなって、バラマンディをいくつか発見したがどれも釣れる感じではなかった。本日は4時に秒速9mの風が吹くという予報が出ているので早めに戻らないといけない、スロープの対岸まで漕ぎ戻り。皆がやってるトローリングをカヌーでやってみることにした。



SAD98のアイ裏に錘の5gをぶら下げて引っ張ってみる。まあカヌーでかかるなら世話無いわと思っているたが開始5分でヒットした。???痩せたバラマンディだったがいきなりヒットにややびっくり 写真撮ってまたスロープに向かってカヌーを漕ぐルアーはブルブル動いているのを感じる、まあ何というかトローリングは今一だとはわかっているのでしつこくやるつもりはないただ魚探を見て何処でどの層で魚が食っているかが知りたいだけだ。さっきは魚探に7mで魚影が映った直後にヒットした。魚探のモニターを見ているとまたもや12mラインと6mラインん2層に大きな魚影がいくつか見えたパドルは割に早く漕いでいる ある程度のスピードがないとディープルアーは深く潜らないからだ。その直後ヒットした。やや魚が深いのでゆっくりと上げてくる急に上げてしまうとお腹が膨らんだり口から浮袋が飛び出したりするからだ。上がってきたのはナイスなバラマンディ
良い感じである。一通り写真を撮ってリリースしたが案の定沈みきれない現地の人たちはナイフで胸鰭のやや後ろを刺して沈ませているようだが基本そんなことをすればいずれも死んでしまう、この場合岩に弱いライン4-6ポンドラインを結んで小さな釣り針でひれに指してぶら下げて上下を正常に沈めるほうが良いだろうそこまで沈んでしまえば浮袋は元に戻るからだ、だが我々は持っていない。何とかしようと泳がしていたがそれをやっていたら背びれがボートに刺さってしまった。。。。。高圧のエアーが小さな穴から漏れ出す。これは、、、やばい。今はダムの粗真ん中である。 今まで来た岬とスロープの距離をみたが状況からしてスロープ側に漕ぐことにした言うまでもなく全速で(笑)まあ何とかなりスロープ側に着いたが途中船が追いかけてきて魚の逃がし方を聞いてきた解ってはいるが船が沈みそうなんだよと伝え彼も納得し大丈夫か?と聞いてきた。私もお礼を言い漕げるので大丈夫と答えた。船を揚げて破れた個所を確認しもう使わないので日本で直そうと船を片付けた。

  

モーテルで休みクリスさんを夕方迎えて再びダムへ到着。風は強かったがエンジンなので普通に行けた、スロープで1日釣ってたエンジン船と会って お前はカヌーじゃなくてこれで今度から釣れと」指導を受けた(笑)スロープの対岸にアンカーして待つこと1時間暗くなって来たら、周囲でアカメの時のようなチョップ音やジャンプが見られた。どうやらダムで唯一点いている明かりが魚を寄せているらしい、9時を回りライトが消えると其処から30分ぐらいとても良い状況になるらしいが本日は残念ながらヒットしなかった何故なら9時ちょうどに船がスロープを使ってしまい魚を散らしてしまったからだ。だが真上に明るい月を見て気持ちの良い夜だった。次の日5時起床まあ連続で早朝起床なので最近は目覚ましが鳴る前に起床できるようになってきた。(笑)

  
  

クリスと一緒にA1を南下してオコーネル川のキャンプサイトのスロープからワニの看板を見つつ船を下ろす。まあ気持ち悪いのは間違いない、もしワニが見えたらそれは死ぬ時の確率が高い。ただダンカンも言っていたがU字の深い岩交じりの渓谷では餌も少ないので大きなワニが生息する環境ではない、との話だった。まあそれでも絶対はない基本そんな場所であるなら。看板の意味はないこういった看板がある場所であるなら何らかの危険要素があると考えるのが順当かとおもう。
そこに9ft程度の木型のエンジン船を下ろして釣りを開始するわけであるが深い場所だとあからさまに不安な感じである。ただ、あちこちあるサンドバーやショアーラインにはワニのサインは無い。ワニは一旦陸に上がることが好きであるので夜間や外敵の恐れがない場所では陸に上がる。その時にワニの腹這いの跡が地面に残る、付近にワニが居ればそういったサインを陸上に見出すことが可能だ、今のところそれは無い。本日は午前中上げ潮で水位が上がる方向である。川に掛かる橋(A1下)から徐々に上流を目指して汽水から淡水側に釣りを展開してゆく。ぼつぼつながらマングローブジャックやフラットヘッド、ブリームなどがヒットする。岸側ギリギリのアプローチのほうがヒットは多い。バラマンディは釣れない、ここにきてバラマンディのヒットの少なさを痛感している、恐らく季節的要素 高温渇水時期及びスポーニングシーズンが重なっていることが釣果に影響していると思う。次回はこの時期は外す方が良いようである。相変わらず3種混合で魚は退屈しない程度に釣れてゆくサイズはまあそこまで大きいものではない、やがて上流部はかなり浅くなってこれ以上行けなくなった、





そこで今度は引き潮に乗って下流へと移動橋を過ぎて浅いサンドバーの横に申し訳程度にある深みを注意深くエンジンにて下ってゆく500m程下ったら船が砂の浅瀬に乗り上げて止まった???クリスはささっと降りて船を引っ張り始める「えーっ」。である膝上ぐらいまでの深さの川の真ん中を船を引っ張り押しながら進むこと20分距離にして400m程潮で流されないようにアンカーを入れて船を止めた。そこから歩きで釣りをするらしい。ワニは浅いので周囲を見ていれば解るが、浅瀬でも動きは人間より早いので大分ナーバスだったが今度は降りて川を歩き始める、まあ砂利なので大丈夫とは思うが。注意深く進む、クリスはズンズン構わず歩いてゆく、彼曰くここに何年も通っているがワニを見たことは無いとの話だった。でも 深い所の畔は絶対用心だと私は思った。

 



河川内の干上がった中州 結構大規模な上下している場所にはかなりの草が生えていてそこもまたナーバスな場所だった。滅茶滅茶スネークの気配がした。30センチ厚みの草の絨毯を歩きつつキャスティングを繰り返す。コッドやサメ(ブルー^シャーク)等が溜まりごとに釣れてゆく、やがて蛇区間も終わりやっとオープンなエリアに出てほっとした。マングローブジャックがボチボチ釣れてゆく。私にも小型のバラマンディが釣れた砂がメインだが対岸は岩の乱積み護岸なので魚はそちら側に付いている対岸いっぱいに投げることが必要だが開けているのでわりに簡単だ。更に下流に行ってみたが怪しい雰囲気になってきたので船へと戻る。また泣きながら浅瀬を歩きつつ船を押し船に乗り込んでキャスティングを繰り返し、マングローブジャックを釣りつつ車へと戻った。

  

翌日朝4時 酒井君は一人でダムに向かった、本日は強風注意報が出ていたがダムサイド限定なら釣りは可能だろうという事での釣りだった、ここにきて彼はバラマンディを釣っていないからだ。トローリングルアーを貸してそれで朝何時間か釣りするようにすすめたのだ。私は5時にクリスと会ってプロサパイン側の支流に釣りに行くことにした。ロケーションは最高の場所だが釣れるのはマングローブジャックそれにターポンである。相変わらずバラマンディは影が薄い。それでも数回チョイスがあってクリスが釣りあげた。本日は水の透明度が高いクリスはローリング系クランクベイトを使っている。それで魚をどんどん釣ってゆく主にターポンだが、彼らにはこの動きがたまらないらしく私のキャストに関係なく釣れてゆく私も同じものは持っていないが見よう見まねで同じような動きになる様に操作して魚を釣った、私が釣ったレア系雷魚にクリスは興奮していた。







相変わらずワニの看板はあるのだがワニは居ない、そこでクリスに尋ねるとこの国では確かに法律で保護されてはいるが農場の隣接しているクリークなどにいるワニを農場主が発見した場合 家族の安全を考慮して撃ち殺してしまうらしい。確かにそうだろう。正に本音と建て前的な問題である。悪戯に殺しはしないが殺すべきは殺す。という事なのだろう。昼になったのでいった上がってホテルで休み4時からまた出動 

 

初日にチェックした空港近くの農場を流れる川である。川の斜面を歩きつつ釣りをしてゆく日照り続きの天候は昨日から徐々に下り坂本日は時折雨が降ってくる。特に夕方なので雨は降りやすい状況だ、風も勿論強い。だがクリークは細いのでそこまで影響はない。クリスは私が渡したカエルで釣りをしている。もしよければカエルでバラマンディを釣った写真をくれないか?と私が頼んだからだ。実のところバラをカエルで釣ったのは釣り堀以外では無い。その為ちょっと頼んだ訳である。私は小型のダイバーを使ってチェックしてみたがサーフェスのほうが圧倒的にヒットが多かったただ私の予想通りフックはしていない。私もクロダイ用のポッパーに変更した。夕方まで間もないいくつかのターポンが陸に上がる。ターポンについてだがかなりエキサイティングな魚だ。できれば小型のルアーとタックルで楽しみたいのだがわりとある程度の大きさのルアーに反応が良いと思う。特にシルバーが好きな感じである。しかし口が柔らかいのでわりにルアーがすぐに外れてしまう。勿論釣れてもボガなどで挟むと口が割れて落ちてしまう。我々は時折釣れるターポンを楽しみつつ日が暮れるのを待った、



やがて闇が辺りを包み川の輪郭がやっと見えるころポッパーにバラマンディがヒットした、河川にしては良いサイズだった。これで私の旅は終了した。また来ることになると思うが今度は別に季節にしてみようと痛感したバラ調査だった。これで2週間にわたる私の取材行は終了した。その夜からバケツをひっくり返したような雨が降り始める、翌日のフライトぎりぎりまでプロサパイン一帯は乾いた地面に水たまりが出来るほどの大雨だった。これで少しはましになったかな?とは思ったが恐らく道路わきのカンガルーが喜ぶ程度程度だろう、2月の洪水の時期に来てみてこの辺りの川や畑が一つの湖になり道路わきでバラマンディが釣れるところを見てみたいなと思った。