シングルストランドレポート1


事の起こりは 小1時間で10っ個ジグがなくなる辺りから始まる。魚は鰆だったが クロタチカマスでも同じ事態が発生しそこから思い切ってステンの単線を使うあたりからこの調査が始まった。
 メタルのラインは増分以前から友釣りその他で部分的に使われている。ルアーにおいても部分的に古くから使われているが、基本否定要素が多く定着というレベルに至ってはいない。まず第一に金属ラインを使うにあたってラインの出し入れを行うリールを使う関係上 リーダーレベルでの使用しかできないという制約があるからだ。深海のジギングにおいて先端部のちょっとした補強などまったく意味をなさない。結び目やマーカー ラインそのものも全く関係なくラインがカットされる。一説によると黒いラインは比較的カットされにくいという話はあるがその効果はあやふやな感じだ。
誰かが言うハサミで切れるものなら何でも切れるという状態の現場にじゃあ全部針金でやってみようというのが今回の企画だ。まず市販には硬線と軟線が存在するワイヤーノットで素材そのものの引っ張りを見てみると硬線は切れる気がしない (0.5mm)それと割に長巻が無い、輪差状のキロ売りを探せないこともないが
まずもって伸びがほぼない針金をリールに巻いて出し入れするという事の難しさを知ることになった。指で押さえて巻いていてもスプールがフリーになる機会があれば軽くバックラッシュするからだ。はるか昔アブロンのフロロ巻いてよくバックラッシュしてたのを思い出した。そこで巻き戻りしにくい比較的伸びがあるステン軟線を使うことになる、結果鋼線なら細めを軟線なら太目を使うことで現場でやれると思うが 今回使用したのは0.45mmの針金だ、硬線なら質にもよるが0.3mm台で同強度となると思うが細いとノット部分の強度低下もある それに今回はリールからルアー迄 同一の素材での結束の実験なのである程度の太さのラインを使うことにした。尚硬質線には硬さのグレードがあり3/4 1/2 1/4等があるが長巻が手に入らない関係上リールに巻く実験はしてみたが相当細くないと巻きにくい細い線で言うと他にワイヤーカットや放電加工機用に長巻されている非鉄金属線があるが直線的な特性や結束強度が不明なのでやめておいた。第一もったいなさ過ぎだ。
この釣りの一つの利点であるラインがほぼまっすぐ立つという利点を生かせるのは ディープジギングしかないと思うのだがその為にはリールに長巻出来る細さと強さのバランスを探すのがまずは必要だと思う。当たり前ではあったが針金を満タンに巻いたジギングリール相当重たいW


釣竿の大幅改造
SICは基本的にラインを点で支えガイドするタイプのシステムだ、それをAFTCOのローラーガイドに換装しなおすことが必要だった。何故なら点で針金を扱くと変形してクルクル巻きに癖がついてしまう。それとSICとステンだと擦れることでSIC表面にステンのスラッジがたまりステン線がザラザラになる。当たりの強いトップから最低でも4個ぐらいまではローラーガイドにする必要があった。とはいってもローラーガイドそう簡単に売ってない。 アマゾンで安物を買ってつけてみたがこれがまた非常に使いにくい。
0.45mmの針金だと度々ローラーとサイドプレートの隙間に挟まってリールがバックラッシュしたり ジギング中に手直しが必要になったりトラブル多発だ。結局は業者に頼んでAftcoのローラーガイドを購入 相当に需要が無いのだろう?送られてきた埃かぶった日焼けしたパッケージに笑った。 再換装という事になって不具合もなくなり普通にジギングできるレベルにまではなった。



基本的操作
 
ここからやっと検証ができるわけだがここまで来るのに随分手間がかかった。まず操作面だが手返し重視の釣りだとかなりのストレスだ 柔らかいナイロンやPEには一切ないが硬質の金属にはキンクした箇所が極端に弱くなる性質があり 豚の尻尾みたいに直線ではなくなった場所が出来た場合その個所から切ってやり直しとなる。そのため 扱いは非常に慎重になる、まずは着底時のショックや落とす途中の魚のヒット等によるスラックは一旦できてしまうと キンクにつながるので常にサミングが必要となる。また いうまでもなくバックラッシュは軽い重いに関わらず 厳禁となる。現場で困ったのがどうしても何回も着底していると若干ラインがフワっト緩むので スプールの底側のラインを引き出す必要があるが ジギングにつきものである根掛りを起こせない関係上若干その辺りのリカバリーが荒くなってしまう 釣り場が徐々に深くなるなら底側のラインを出せるので結果綺麗に巻けるのだが同じ水深が続いたり逆に浅くなるポイントにはかなりストレスがかかる状態だ。スプールの底の方に輪っかが立ち上がった状態だと何時これがキンクするかという心配が頭の中で大きくなる。結局は船長が移動するタイミングで若干遅く走ってもらってラインを一旦出して巻き取りしなおすという事を繰り返すことになる。JIGとの結束だが勿論直結だ ここでリーダー付けては意味がない。ヘイワイヤーノットという ジグに通して 30度ぐらいの角度でお互いのワイヤーを依って最後はメイン側に余ったワイヤーをきつく巻き付けるというノットだ。多分ネットにもいろいろ蘊蓄書いてあるはずなので興味があれば見ればいい。かなり強度が強く私の温室のワイヤー筋交いはこれでやっていた。キンクしていなければ多分OKなのだが 問題なのは激しく飛ばすようにジギングするとワイヤーのループ部分が金属疲労で切れるという事態が発生するので 基本ワンピッチ以外では操作していない。ただ ジギングやっていて思うのだが伸びがないので通常のジャークでもかなりギュンギュンシャクッテル状況になっていると思う。

腐食によるイオン化?弱電流の発生?各魚種におけるバイトの基準?
先ずこの釣り都合6トライぐらいあれこれやってみたが 釣れたのが最も多かったのがサワラだった。マジ金捨てた感が大きい。今回の実験だがまず使用後リールのスプールが電蝕してオイル点して磨いたりした、ステンレスと思って油断した。太刀魚系クロタチカマスには行けたが正直私の私感だが何らかの原因で魚に忌避されている可能性を否定できない。ブリ系の魚は一切釣れなかった。根魚はポツポツ ただこれがもっと物性の安定した素材やリールの素材から考慮しなおした場合それが判明すかもしれないと思っている。これが定番というわけではないと思う。サメの忌避剤等もその効果はサメのコンディションに依存するからだ。しかし巷にはアユの泳がせやシングルワイヤーに鉛ビシを打って漁業を行う漁師さんもいるわけで一概に私の結果が正しいとは言い切れない。試しにトローリングの大物釣りの先輩に訊いてみたがシングルストランドまではそこまで悪い印象がないとのことだった。ワイヤー使うと食いが落ちるという漠然とした風潮 風評を自ら完全肯定まではいかないが魚釣るなら現時点での装備でどっち使う?と言われると唸らざる結果にならざるを得ない。女々しい感じがしてやっていないが 途中をワイヤーにして先端部と根元をナイロンやフロロにした場合これが好転するのであれば魚が金属線を嫌っているという結果につながるかもしれない。思ったのは鰆やクロタチカマスのヒットのキーとなる部分やヒットの形態。(例えばある程度の距離から垂直ー水平方向からJIGをとらえる系)かじゃれる様についてきて最終的にヒットする系統ではその判断基準が大きく違うのかなと思えることだ。ただこれもあくまで主観で有り現状から推測しただけにすぎず。釣れなかったブリ類も季節が変わって状況が変化した場合この限りではない可能性は高い。金属を忌避する可能性を考えるならその素材的特性によっても忌避のレベルが変わる可能性もあるかもしれない。せっかくタックルを作ったのでここぞというところで時間を使って検証してみようと思っている。