徳之島

tokuinosima


久々のジギングというかぶらり取材を兼ねての徳之島入りである。飛行機が日航の策略か?超高いので
船にしてみた。船旅もなかなかすばらしい。何かと飛行機に便りがちな我々だがもう少しスローな毎日でもよい気がしたからである。あと20年もすればガソリンを一般人が買えなくなる可能性がある。そうなればパーソナルでロングトリップが出来る
代替エネルギーが出てこない限り生活はスローになるだろう。まああと20年もすればきっと魚もいないかもしれない。

徳之島といえば白熱する選挙戦が印象的だが。自然もすばらしい海岸線は一見してすごく魚が釣れそうな感じである。
この島の話は佐藤氏ルートと西野船長ルートで聞いていただがあんまり足が向かなかったのは事実である。
誘いを受けてはいたが基本持って帰れもしない魚にあんまり興味がない。竿を曲げるのにここまでくる必要性
を感じないのである。おいしい魚が好きな私にとって鹿児島の離島はトカラを除いてレベルな感じである。
ではそんな気持ちなのに何故きたか?それは佐藤氏が来るからに他ならない。
彼の緻密な釣りから学べるものが有ると思っているからである。それにたまには取材も良いかと
被せ仕事でやってきたのである。

西野船長のお迎えで、寄宿先である。自宅にお邪魔する。これがまたすばらしいところに居を構えてある。
浜辺まで50m海岸まで300といたところである。いいところに家がある。ダイビングが好きにはたまらない場所である。
魚も夏場は釣れそうな感じである。


台風のときは一寸不安になるがそれ以外のときは最高な場所である。アダンの間から見える景色は最高である。





金見崎から奄美大島を望むこのあたり潮流も早く地に当たった潮が沖へと流れているのがわかる。
夏のGTポイントしても有望な場所らしい。それにしても暖かい北部九州と比べて5度は確実に違うようである。

山の港でイカが釣れるとの話で暇つぶしにイカ釣りしてみた。この島は誰が広めたのか?わからないが
空前のイカブームに沸いている。堤防にはひっきりなしに人が入りイカが釣られる。

前評判とは裏腹に全然チイセーイカである。と思ったが堤防のイカ墨ときたら2mかそこいらは楽にある。
聞けば大体3キロ程は有るらしい。





まあ佐藤さんが来る明日までは時間が有るので適当にやることにしている。船のペンキ塗りから芋の積み込み
ゴルフの打ちっぱなし迄いろいろやった。市場にも行ってみる。10っキロぐらいは有りそうなかつおがあがっていた。
まあなんというか今となってはここの魚の傾向を読む機会だったのかも知れなかった。


さとうきびのはなが終わると収穫になる。もう一息という感じである。ただ沖縄のものと比べると
細い感じがする。

干上がったリーフを歩くといたるところに宝貝をはじめとする水生生物を見ることが出来る。
もう少し暖かくなったら歩き回って小型のGTを釣るのも悪くない。


いよいよ佐藤氏と受講者の皆さんの登場である。今回私は見学なので
竿は1本だったが流石ジギングチームともなると竿が唸るほど船に乗せられるさまは
圧巻であった。船は一路南へ向かいその間もタックルを作る人の手を留めての
講習が続いた。彼の釣りはプロというべき理論の内に存在する1つの道である。

ジギングにおける彼の知識は非常に深く細部にわたり完成されているといえるだろう。
魚釣りは魚を釣ることに目的があるそのため道はそのつど代わりはするがよく計算されていると思う。
つまりそれだけの経験があるということである。

それに比べれば私の釣りなど適当である。ただ勘所だけはいち早くつかむわけで魚は釣れる。まあ
楽しく過ごす一時としての完成度にはこだわるだけであとはその場の雰囲気でといった感がある。
基本的には佐藤さんの提唱するスロージャークはイカ釣りの基本理論にもにた釣りかたであり。
それを判ってやるか完全に路線に乗ってセオリーとおりにやるかは個人的な問題である。
ただ基本の無い上に立つテクニックは一時的な要素が強く、状況の変化に対する知識なくしては
脆く迷走し易いものである。


ジギングとは結構メンタル面での辛抱が求められるつりである。ポツポツト釣れる状況で凹んだ位置にいると
獲物がほしくなる。ここで忘れてはいけないのが乗っている目的である。今日の為にやることと未来の為に
やることは当然違ってくる。


ジギングの時私が思うことは自分の順番が来たときに答えが出るように努力できる状況にしておくこと
ただそれだけである。これで釣らなきゃ死ぬわけでもない。その一時が自分のためになるかの方が
大事である。

3時間ほどの短い釣りであったが既にジャーク自体をマスターするものもいれば。

相変わらず自分のパターンにもどる釣り人もいた。ただあと2日も乗ればある程度の理屈は
受け入れることは可能となるに違いない。「今はこんなだけど、日がたつにつれ皆上手になる」。
佐藤さんはそういう。たぶんそうだろう私もなにやらそんな気がした。