胃がもたれている。何故かと言うと昨日ステーキを食べたからである。ここでの食事はっきり言って日本人の口には
合わない。レストランの食事よりガイドが出すランチの方がよっぽど美味しい。ただ量はどっちも多いが。
ここも長いので日本からステーキソースを持ち寄ってソースなしで頼んで何とか食べている。
アルバトロスホテルのステーキソースのなかではダイアンが最もまともな感じである。
胃腸薬も出来ればもっていったほうがいいだろう。
船をミッションリバーから下ろしてパインリバーへと向かう。ここ数年パインに行く事が多い何故なら魚が多いからである。
日本人から見た感じもいい感じのポイントが多いのも確かである。フルスロットルでメインラインを登りドン詰まりでスローダウン
マングローブの合間を水底を直ぐ下に見ながらゆっくりと船が滑ってゆく。1昔前のSFにでてくる乗り物のような不思議な感覚である。
で、早速ブッシュ打ちが始まる。
この釣りの面白さはポイントに対する緊迫度がヤマメ釣りと同じく大きいという事である。魚を釣るにはファーストキャストで
良い位置にルアーを打たねばならない。しかし、相手は木の根や倒木の枝、カキガラのいっぱいついた岩であったりする
しかもそれに引っかからんばかりに近く打つ必要があるのである。シーバスもストラクチャー打ちの時はストライクゾーンは狭いが
バラマンディの場合更に狭いボートからのキャスティングの場合。魚がわざわざストラクチャー向きにステイしているということは
つまりそこが一番良い場所という事であるにも関わらず常にポイントから離れる方向で釣りをしなくてはならないというところに問題が
ある。岸よりに平行にと考えるが1人で釣っているわけではなくまた浅い場所でのボートプレーっシャーの状況からして平行にというのは問題があるのである。
それに。それでは面白くない。カバーのなかにストレートに物を投げて釣る事が何より面白いのである。そして限られたトライ数と
限られたストライクゾーンを考えつつ次々に出てくるポイントの攻略を瞬時に考え魚を釣っていく事が何より面白いのである。
(巨大鉄砲魚、熱帯魚やで売ってるかわいいサイズとはかけ離れた巨大鉄砲魚
ブリムと並んでバラつりの外道的存在。アロワナ釣りに行くと釣る人はこればっかり釣ってしまう。)
(さいきんこんなボートが川に入っているこのハウスボートといわれるマザーシップがいくつもの船を引っ張って
魚をとことん釣らせるのだがいくつもの川にはいけないしまた非常に高い通常のボートフィーの約3倍はかかる
お金持ちならチャレンジ可能ただしガイドはたいしたことが無いかも?)
チャンネルから入った先には結構魚が入っていた。とりあえずチャンネルにいた元気の良い奴を
2−3匹釣り上げてから奥へと入ってゆく。
魚はボチボチと釣れる、割合的には10m−15mに一匹といったところだろうか?勿論ティンバーのある場所では
複数抜けることも多い。元気の良い中間サイズから上のサイズが一発目につれて後は徐々に小さくなるのが通常であるが
かなり奥からベッタリと流したりすると大型がヒットしたりする。
ところでこのバラマンディどれぐらいひくのかというとシーバスよりチョッピリ強い感じである。まあ
シーバスロッドで釣らずに一寸硬めのロッドで釣っているのでそうなったが多分そんなところだと思う。
ここで気をつけねばならないのがバランスである。大きな魚を釣るには強いロッドやリールが必要である。
だがキャスティングにおけるポテンシャルは非常に低くなるのが常である。そのあたりのバランスが必要に
なってくる。入らねば釣れないがタックルが弱すぎれば木に巻かれラインブレイクしてしまう。
セルテート3000 イグジスト3000をメインに使いトーナメントフォース3500を状況に応じて投入していた。
ロッドは現時点では市販品にはそこそこの物しかないので他のロッドをばらして作り直している。
キャストに応じて魚が釣れる様になってきたところでランチタイムとなる。川の支流に入ってその川のベンドの浅いほうに船を止めて釣りながらランチを食べる。流石キャプテンベストなポイントである。底に大きなティンバーが数本沈んだ場所に
上から生木が垂れ下がって日陰を作っている。その反対側には我々がいるのでベイトは必ず向こう側を通る事になる。
沈んだ枝ギリギリを時には浮かしてかわし隙間があれば潜らせるといった感じでひいて来るとルアーのフラッシュとは別の
琥珀色のフラッシュが起こるロッドに重みがのってドラグがでる。魚は障害物に向かって走り釣り人はそれを止めるすると彼らは
水面を割ってジャンプしルアーを外そうとする。
まさにこれが入れ食い状態である。ルアーをポーズした瞬間に起こる出来事がとても新鮮である。
ここでメシ食いながら20本は軽く抜く事になる。
ガイドは時折スクールしやすい場所を探してそこに連れて行くことが多い。干満の差でベイトが集中し尚且つ
隠れ家となるストラクチャーがあることが条件となるが、マイグレーションしているバラが突然集まってきて一気に
活性が上がる感じである。そうなると入れ食いであるが基本はストラクチャー釣りであるのでお宝の山を前にして
根がかりなどやらかすとバケツもって立たされた生徒のように他の人の邪魔にならないように根かかり外しに
従事しなくてはならない、無理に木を揺すると魚がちって終わるのでハウスが小さい時はまったく何も出来ない状態になる。
そこでロッドをポストに立ててサブロッドで投げるのだがこういう時に限って更にサブロッドもかかったりする。
一段落した頃にジム達がやってくる。実は初日ジムがルアーを投げていないとの話を聞いたので面白くないので
先に投げて魚を釣れとジムにオーダーを出して分かれたそのおかげで今日は朝から88センチを頭に客より釣っているらしい面白い。
それぐらいやって問題ない。何せバスプロばっかり乗ってる船だからである。まあ確かにバスの人間はキャスティングはそこそこ
うまいがここに来てそのバスプロという肩書きは少々希薄な称号といわざるをえない。
(津留崎義孝43歳 好きな言葉は 混沌 、爆、)
まあそれでもやっぱ現場の空気は読めるので本人達も魚は釣れているらしい。「ジム君もう少し厳しくしてくれなきゃ」。
数つりも飽きたので一寸変わった場所に行ってみる。サンドバーの上から釣る事になるのである?
サンドバー、、、、、、浅い、、、歩きやすい、、、、ワニ、、、、、。という感じで一寸複雑な気持になりはしたが
おもしろそうなので降りてみた。浅いが良くみると深みがあるそういった場所に何がしかの魚がいてもおかしくは無い。
真央君が遠くでバラシタので、わたしも丁寧に狙ってみる。慎重にといいながら
早速ばらしたその直後魚がのったがなにやらおかしい海水鯰である。ここは海だよね引きが強くて面白いけど
ここは海だよね?と何回も聞き返したくなる。
この鯰胸鰭と背びれに棘があり刺さると猛烈に痛む。なんというか鯰の皮を被ったゴンズイといった感じである。
続いてこいつも釣れた結局3−4本バラマンディを釣ってからコーヒータイムとなる
日が傾き首筋の辺りがチクッとした。やばい、これは、と思いスキンガードをふりかける。
悪石島にいた例のブユここには相当な数がいるこんなとこで夜を明かしたら多分
1000箇所は食われるはずである。そんなことになった日にはキャスティング中体温上昇
で痒みが全身を襲い集中できそうも無い。
しきりにスキンガードを吹いている私を知らず一心不乱にポールポジション争いをする二人。
狭い水道の場合やはり船の舳先の人間が釣る事が多い。我々の間ではデイビットの船の先端の三角のフラットのことを
そう呼んでいる。
私がゆっくりしているとキャプテンディビッドが話しかけてくる・「明日は沖にトレバリー釣りに行く」。との話
ポールなのか?と聞くと友人のガイドが昨日お客と共にメチャクチャトレバリー釣ってきた12マイルに行くとの話だった・
12マイルとは?日本いう7里が曽根みたいなもんかと思いつつ明日聞く事にして早めに終わった。