2007 EXPEDITION to the Marginal

1stチーム最終日である。私の場合はまだ折り返してもいないあと9日滞在しなくてはならない。今回2チーム面倒を見る必要が有ったし
色々面白い事が有りそうなので残ってみたのである。加川裕二も今日はケアンズからウェイパ入りする筈である。
そんな私以外の人間は最後の日となり思いのたけを魚にぶつけるべく真剣な面持ちで駐車場に集まった。
気持は判る毎年の事である。


ボートはミッションのりバーマウスからパインへ移動入り口右脇のいつもの大物ポイントでバラマンディつりである。
パインに釣りに行く時は必ずここによる。実のところロック帯は大嫌いである。しかも良い思い出がない。嫌いな
理由はコントロールテクニックとは関係なく根かかるからである。更に、今まで岸から以外大型は一回も釣った事ないと来ている。
キャプテンもボートの事を考えると事故が多いので好きではないと思うのだが、かなりの頻度でここに来るという事は
大型が居るときがあるということなのであろう。しかし、それを汲んで結果に出来ないのが現実である。ここ4年は同じことの繰り返しである。来年は先にどうやるか?釣ってもらってから試そう。

ガイドのジムはこの日大きな損失を計上した。エレキを下ろしたままエンジンで走ってエレキを泥の中に落としてしまった。
最悪の日である。





今日はちょっとブッシュをうったあと、ホールフィッシングをやってみる。ホールフィッシングとは
川と言うか干潟というかそこに潮による流れで出来た淵の事を指す。そういったところにはジュウフィッシュ(にべ)
がおりこれまたたいそうひくらしい、それに大型のバラマンディはこういったところに溜まる習性があるとの事
最後ぐらいチョイとやってみようか?という事で30分ぐらいトライしてみたが面白くないという結論を得てやっぱりブッシュキャストに戻り

河口のバーベキューサイトに船を進めた。今日は浜でバーべQ をやろうという事になっていた。
3日に釣ったツナとスギを食おうという事になった。食うなら時折釣れるはたのほうがよっぽど美味いと思うがやはり
民族によって好みは違うようである。



ホールでつれたビッグジュウフィッシュ↑






どうせ焼いて食うならこいつだろと思うがコレも居る環境からして直ぐに食えるのか?疑問である。



リバーマウスを右に折れてランドフォールポイントの手前の浜に船を止めた。陸地の奥にラグーンがあるので釣って来い
ただしワニの存在を忘れるな。との話を受けて奥へ歩いてゆく。


小さなラグーンかと思えばかなり広大な湖であった。浅場にボイルがおこっていたのでとりあえず投げてみると
ジャイアントへリングがヒット誰も写真とってくれないので戻っていたら笠君と出会う。ワニのことを考えつつ2人でお互い水面を見ながら
のつりである。私がマングローブジャックを釣って更に釣ろうと思ったらなにやら黒い物体が近づいてくる。
ランチになる前にランチを食おうと釣りをやめて浜に戻った。

こいつが例のフィッシュバーガである。私がとったのはチョイト臭みがあったので、フレンチドレッシングをぶっかけて
食べた。

食後メタルジグでトレバリーと遊ぶつもりがいいように遊ばれてしかもばれてしまった。

そんな中クイーンフィッシュだけは相変わらず良く釣れる。
昼飯を食べたらいよいよ最後の魚釣りになる。岬を回って西へいこうとしたらいつものように風が吹き始める。
そこでミッションのリバーマウスの内側にはいって込みに入ってくるバラを狙う最後のブッシュキャストとなるだろう。


数匹の小物を釣った後笠君が良いサイズを釣り上げる。込みのスピードが早くあっという間にマングローブの根の部分が
水に没してゆく日が傾き始める。「笠君もう終わるな」。「でも来年がありますから」。「でも本部長はもうこないですもんね」。
「俺も来ますよ何いってるんですか」。という他愛もないはなしになる。初参加の管理官こと前田君やっとキャスティングも
安定してきてこれからという時に帰還である。悔いがないわけはない。心をここに残していった釣り人は数知れない。
またいつか行くことがあるだろう。来年、再来年。5年後。そのときにまたバラマンディに逢えるように腕は磨いておくべきである。

ジムのボートからもワアワアと声が聞こえるキット釣れているのであろう。思えば1stチームは天候不順で
ラブリバーにこそ行けなかったが良い内容で釣が出来ていたと思う。




とうとう船がボートランプに着いてしまった。ストップフィッシングである。釣が終わった。
明日は1日飛行機で帰って、元の生活に戻る。また、いつか行くことになるだろう。


次の朝私がジムとデイブと共にラブリバーに旅立つ為に駐車場に居たら一人踊り場でタバコとコーヒーを飲んでいる。
前田君を見つけた。熱帯ではあるが。ここの朝はまだ寒い。もう一月もすれば雨雨雨な毎日車道を蛇やワニが練り歩く
季節がやってくる。

今日から若干波が穏やかになる。その合間にラブリバーに行こうということになった。勿論2人のガイドと私の3人である。
前田「また来年来ますよ俺」。真顔に決意は見え頷いて返したが来年は学生から社会人である。楽しくここに来るには
ちょいと難しい世代である。 英語は勢いだ!!と豪語するクワマンがチームリーダーなので帰りの事が一寸気にはなったが

デイブの車が来てしまい、ガイドとの別れの挨拶と共に彼らと別れた。