2007 EXPEDITION to the Marginal
第一班との別れの朝デイブたちがやってきたボートにはいろんな機材が満載である。先ずはガソリン量をチェックして
スタンドによりハイリバー側のランプから一路ラブリバーへと船を向かわせる。
途中の景観は何時ものとおりコースとしては12マイルのトレバリーポイント方面というところである。
アルバトロスベイは非常に大きく岸を伝って行っては時間が無駄になる。そこで岬から岬のコースで南下するのである。
天候的に何時もの西風が何時吹くかで航行は大きく変わるはずである。



とにかく長いたびであることは
目に見えている160マイルといえば約300キロはある。時速50−60で行っても5時間はかかる。これが30`になれば
10時間である。遠距離航行やドライブの基本早く着きたければ速度のキープが必須である。
という事で多少波があろうがあるまいがお構い無しにボートをすっ飛ばす。
途中に見える景色は何時もと特に変化は無く。ただ乗っているのは2人のオーストラリア人と日本人1人ということになる。
キャプテンデイブは操縦して。ジムは昼寝である。私は基本的に海に出ているときに昼寝が出来ない
のでいろいろと質問しつつ辺りを眺めていた。途中には数多くのマンタが泳いでいた。大きいものは5mを超えるサイズも見受
けられたマンタの後ろには色々な魚がついて回るということとスパニッシュマッカレルはベイトを追って7、8m
海面から垂直に飛び上がったりするという事を間近に見ることが出来た。

地図でみればわかるのだがウェイパとラブリバーの間に良さげな川がある。アラクーンという街の横を流れる川である。
ここはアボリジニの土地らしくデイブも数回行ったが金をせびられたりするので行かなくなったそうである。
先々週街の住人200人が大乱闘を起こした話を聞いた、かなり危険な街なのでいけないらしい。

真っ直ぐ行くのに時間がかかるとは言いつつもいいところがあると必ず船を寄せてルアーを投げる。
私の嫌いなロックポイントである。私はやる気が無いが彼らはかなりやる気である。


寄り道しつつもなんとか昼過ぎにはラブリバーの河口に着いた。船を川の岸に止めて「ここでチョット釣ろう」といわれる。
と同時に2人はサッサト船を下りてティンバーに向かって歩いてゆき魚を釣っている。なんというか確かに
人に釣らせるのが負普段の仕事なので自分の釣りが出来ないのは判るが。そんなに好きなのか?と聞きたくなる
程釣に対する姿勢はすごい。






で色々準備してる間に帰った来て「ランチだ」と言い捨てて船を急いで動かす。苦笑しつつランチを食べる。


ここでいろんな日本製ルアーの話が勃発
好きなルアーは何か?と聞けばデイブはアイルマグネットアジカラー9センチ ジムはなんとサラナと応えた。
驚きである。まさかサラナとは(スミスの人には失礼)サラナは川スズキ向けのフアフアアクションなので
トィっチには向いていない感じがしていたが彼らはかなり好きらしい。ほかにスカジットなどの名前が出た


↓今日のキャンプサイトガレ場の上の丘にテントを張ってワニの襲撃を避ける。
 夜トイレでワニに出くわすのはチョットごめんである。


テント、バーべQ一式を下ろしていよいよ釣り開始という事になる。
「今日はノールールだ。」この言葉を皮切りに想像していた釣が始まる。
両脇がオーストラリアガイド真ん中は私である。今日はオフなので
遠慮なく釣るぜという事であるのでこっちも遠慮なく行かせて頂く。


ラブリバーはなんというか上と下に紐のついた風船という感じである。胃袋といった感じが正しいかも?
一本の川の真ん中が風船のように膨らんだ感じである。
そこの胃袋下の十二指腸辺りから釣りは開始される。徐々に上流の胃袋へと船を進める事になる。
津留崎やや優勢で釣りは進むが

結果的にあんまり魚がいなさそうである。なんというかいないことも無いけど沢山いるわけではないというあたりである。
サイズも別になんて事の無いサイズである。


ポイントは結構沢山ある。一見何の変哲も無い感じだがガイドが船を止めるポイントはやはり
カーブの前後やホールがありそうな場所等カレントが早くなりがちな場所に共通している。
やがて胃袋に入り胃の噴門辺りにあるティンバーに狙いをつけるとこれがまた激しく魚がついていた。
私は不運にもそれまで大したスタックが無かったにもかかわらず。西風が強く伸びすぎて一寸した枝にスタックしてしまった。
最悪の状況である。ロッドを2人に邪魔にならないように操作しつつ、写真を撮る。かなりの数のバラマンディが
着いているようである。最初の数匹はかなり大きかった。







それも一段落して食道に入りポツポツと魚は釣れるのだが今ひとつのりが無い
まあこれぐらいシビアな方が面白いといえばそうである。入ればちゃんと答えが帰ってくる。適当を受け付けないあたりが
とても面白い釣とは本来自分で決着する事が何より素晴らしい事である。それを出来る人も出来ない人もそれを目指すのは
間違いない。もしここに釣堀と書いてあったらそれはチョット複雑な気持になるだろう。キャスティングの精度において
釣果が左右するこの釣りこそが面白いわけで、沢山いるので細い仕掛けで釣れるあたりとはまた別問題という事になる。


ただ今日は特にいい感じである。多少は遠慮してくれている感は有ったが普通に釣が出来きて楽しいのは間違いない。
でこのまま川を遡り続けるのか?と思いきやリバーマウスに一気に下った。で昼に来た時に泊めた川岸の反対側に
船を止めて。またもや置いてけぼりである。今日潮は午後からズーッと上げている状態である。当然リバーマウスも
川の上流に向けて流れが出来ている。
ラブリバーにはリバーマウスが2つあってメインチャンネルとその横に直角に外から流れる流れがある。





その二つが潮目を作るわけだがその潮目に魚が溜まる様である。今日は川のほうではあまり芳しくなかった
それでこれかよとは一瞬思ったがそこはそれ郷に入ればのくだりである。溜まっているというのはチョット違う次々に挿してくる
というのが正解のようである。最初は普通サイズのバラマンディである。で若干日が傾き始めたあたりで大型に変わる。
最初はつり方が良くわからず2人に釣られまくっていたがサスペンドに換えて大型がヒットするようになってきた。
日本のアカメ釣りをやったことがあるだろうか?私も数回有るが。なかなか釣れないし夜間のつりとなる。釣り方は粗同じ程度と見て貰ってよいだろう。ただこっちはメチャメチャ釣れるのだが。




80センチ台のバラマンディが15本程はつれたと思う。基本は渓流のミノーイングと同じである。遠くはチンパンでも釣れたが
バイブレーションでも同じである。とにもかくにもサーモンやターポン、をまじえてサイズの揃ったバラマンディが沢山
釣れた。これはこれで面白くはあったがやはり、ブッシュキャストで90オーバーが釣れたらもっとすっきりするだろう。
話しでは110センチとか普通に聞くこのあたりだが今だかつてそれクラスを見たのは1回しかない。



だが魚は釣れるときに釣っておくべきである。魚に対する耐性が出来るのでつれやすくなる。
あんまりほめられた釣ではないがやっておく必要は有るのである。こういった場所ならフライも面白いだろう。
投げなくても適当に流せばヒットしそうである。
ところでここは危険な感じがするのは私だけであろうか?
この状態はかなりワニには理想的な状態であるはずである。2日前に小ワニをやっつけたばかりなので
親戚がここにいる可能性もある。(笑)



↓キャプテンデイブ彼とはもうかれこれ12年ぐらいの付き合いだが相変わらずの釣り好きで居てくれて
ありがたい。


と思ってみている間にまたもや危なそうなところにまわっていっている。


日本のアカメ釣りのように夜間釣ったらどんな感じだろうか?でもチョット怖い。


私はというと相変わらず魚を痛めつけていた。こいつらにルアーの危険な事を後何回教えることが出来るのか?
そろそろ日が暮れる、調教が難しくなる前に数を稼ぎたいが、いかんせんこいつらは中々強い時間が
かかるのである。職業柄適当に写真とってというのが駄目なので魚がつれるととり合えず写真を撮らなくてはならない。

いよいよ暗くなり飯の時間になってしまう。
案の定夜の川の岸辺にはオレンジ色の目が光る爬虫類が沢山いた。


船の散水シャワーを浴びてヨゴレを落とし火を起こして、ステーキを焼いた。
ここは場所が場所ならライオンやトラが出てきてもおかしくない場所である。
いるのは沢山の毒蛇と サソリ、ディンゴぐらいなもんである。ディンゴは野生化した犬だが
日本の柴犬がチョット大きくなった程度である。ただ、裸だと猫と同等の戦闘力の人間が
この犬コロに襲われて助かるかどうかは判らない。
 



キャンプの火を見つめながら満点の星を眺め、川イルカの呼吸と、バラマンディの捕食音を聞く。
どれぐらいの魚釣るのか?とか何日ぐらい行くのかとか?色々な質問と共に共通の知人が何やっているのか?
等といろいろな話をする。居は蚊帳にベッド寝袋という装備である。熱帯であるが朝は結構寒い。
なにせこっちの2月だからである。
時々ディンゴが出るとの話を聞いて大木を火にくべて寝た。