AnotherSky.
秋も深まり朝晩も厳しい寒さになってきた十一月今新幹線で移動しつつこの原稿を書いている。バラマンディの釣りでレイクバラを狙ってカヌーで釣りに行くわけだ。バラマンディとの付き合いは随分と長くなってきた。独特の間合いとその強烈な重々しくも派手さがあるあの魚は一生釣ってもいいといえる魚である。今回はわりに緊張しているというかゾクゾクしている。というのも現地人抜きの日本人のみのロングドライブの釣りだからである。まずはケアンズに入りレンタカーを使いアーリービーチ方面へ移動する時間にして7時間余りを予定している。距離にして600kの旅である。飛行機という手もあるが日本からのLCCの定時就航率があまりにも低いので国内を同じ会社でとるしかなくそれもLCCの宿命的な時間当たりの便が非常に少ないことも問題である。実際ここ3年で5回乗って4回遅れやキャンセルを食らっている。それが嫌なのと今回インフレタブルカヌーを持っていくというところがあって空港から直ぐに車という選択のほうが乗り換え頻繁で苦労しないしいずれにしても天候的にどこで釣るかはわからないところからより柔軟な対応ができる状態のほうが魚を釣る近道だと思っているのだ。まあ ゴムボートでバラ釣りなので基本怖いのは間違いない。前回のシーカヤック85センチぐらいのでひっくり返りそうになった。おまけにしまいには藪に突っ込まれていいように走られてラインブレイクという状況になった。カヌーの安定性がしかしドラグ数値によっては油断禁物なので。一応現地でも追加装備の消耗品を調達の予定である。アンカーやタープ そして ランディングネットなどである。一応なくても良いとは思うがどうしても魚を取りたいもしくは 大きな魚の口の外に刺さったルアーが魚のえら洗いでカヌーにのしかかる様にフックした場合ちょっと背筋が寒くなるようなことが起こりそうなのである。そのためのランディングツールであり 保険でもある。そしてアカメ系の魚のヌルは非常に匂うのでネットは持って行っても帰りは捨てなければならずそれを思えば現地で5000円しても買っておく必要があると思われた。ケアンズには古くから通っていて詳しいがタウンスビルには行ったことはない。まあそんなところである。大抵の釣り人で日本人で日本在住であればバラマンディを釣ろうと思えば現地のなにがしかに頼るしかない。実際今回は2年前のダンカンとの釣行が有っての見込み釣行なのでまったくの無知から生まれたプランではないのである。釣りのプランを立てる場合 より結果が出るようにするには基本魚の状態やコンディション等また現地のその時の天候などが対策が大きく影響する。そのため構え的にはフレキシブルに作戦第四作戦ぐらいまでは必要になるわけである。これがボストンで何処にでもいるわけでないマグロ釣りなんてことになるとそれは一寸難しくはなるが割安感のあるチケットである程度の中身を保証できる釣りをしようと思うなら更に周到な計画と読みが必要になると思う。それを思えば3つの地域のダムを想定して釣りを行おうとする我々はカヌーなので湖での移動範囲こそ狭くはなるがそこまで悪い状況にはならないと思うのである。まああくまで展望ではある。今回の相棒は2人 チャレンジャー橋本とコバンザメ森下である。まあよくもまあこんな釣りについてくるなと不思議である。久しぶりのキャスティングの釣りだがうまくやれるのかやや緊張気味である。現地の人間と飯を食う約束ぐらいはしたが今回は基本自分でやるしかない。まあやれる自信はあるだから行くのである。と鼻息は荒いがすでに携帯電話を家のどこかに置いてきた。現地の人間に自分の番号を知らせておきながら携帯を不携帯とはまったくもってあきれた失敗である。まあそんなことから旅は始まった。
タウンズビルは鉱物の積出港として栄えている町である。この国の豊かさは自国の埋蔵資源に依存している部分が目立つ。どちらかと言えば創作して何かを売っている日本とは大分違う。その昔ナウル航空ってのがあった。知っている人は知っていると思うが小さな島にリンが沢山採れてみな大金持ちになったあの島である。しまいには飛行機会社までいったが鉱石が採れなくなるととんと航空会社も島の名前も聞かなくなった。売り出す商品が単純なものである場合当然枯渇すればお金の流れは遮断される。この国も50-60年後はみな必死になっていることだろう。まあ私は死んでるのでそれを見ることはできそうもないが。A1沿いからやや内陸部に入った川の畔に彼は住んでいる。ステーブマクレーン氏である。彼とはかれこれ6年ほど付き合いである。繋がりとしてはウェイパ繋がりである。ウェンロック川の上流部にキャンプして以来の付き合いである。彼は電話関連のビジネスをリタイヤして彼方此方出かける悠悠自適な生活を行っている。ライフルでイノシシを獲り、自前のボートでのんびり魚を釣る。そんな生活をしている。昨年奇跡的にオーストラリアで有名な釣り本の著者である人物を介して再開し以来SNSでよくコンタクトしているのである。彼の住むタウンスビルはワイトサンデーへの道の中間地点にあたる。まあ丁度昼なので飯でもどうかと誘ってみたのである。この国で何が美味しいか?どうだろう?私個人の話しをさせてもらうとしたら 肉は間違いない 乳製品はそこそこ パスタ等は微妙 チャイニーズやインド 韓国などは普通以下な感じである。最初にこの国に来た時(30年前) スーパーで色々買ってみたが真面目に臭くて食える代物ではなかった。日本の食べ物とは大きく違う。まあ日本は早くから品種の選定などが進んで食べやすいものに代わっているというのが本当のところだと思う。ニンジンやピーマンなどを海外で食べると子供のころに味わったあのワイルドな味が口の中に広がる。この国もその流れは見える牛肉が美味しくなってきた。和牛種も飼育が始まり畜産はおおきく変わっていっている。牧草地脇を猛スピードで走るとき 傍らに日本の和牛が多くなった。ちょっと前はラクダみたいなコブのある白っぽい牛が沢山いたが今は真っ黒けの牛が多くなっている。まあ何が喰いたいと言われれば肉系 ハンバーガー ステーキなどである。これはシンプルだけにはずさない。下手なパスタを頼むと非常に冷たいパスタが来たり 創作料理やシーフードなどを頼めば大抵の場合創造を激しく超える料理が出てきたりする。それを高いかね払って体験とするのもそれはそれでいいが既にそれは今までずっとやってきているので近年は遠慮している。私がもしベストオブフードをこの国で選ぶならやっぱりハングリージャックかサブウェイ ケバブ等のファーストフードを上げるだろう理由は先に述べたとおり創造に明るい期待した味の範疇であるからである。
湖のバラマンディはまあ通算15日ぐらいだろうか?まあ川や海のバラに比べればかなり短いそこが面白くて来ているのではあるがまあどうなのだろう?一般的な閉鎖区域によるゲームフィッシングは基本的に魚が間引かれる河川や海の場合とはやや違う。ブラックバス的な状況になるはずである。勿論海と違って水温の気温や風 日照からの影響を受けるのでやや難しい状況になりやすい。おまけに老成魚となるのでさらに気難しい可能性も否定できない。しかも この国国もでかいがダムもかなりでかい。ちょっと風が強くなるとカヌーでは航行が厳しくなるそのあたりもかなり難しいい
夜半に飛行機に乗って翌朝5時に到着夜は開けている状態 クレジットカードでお金を引出してレンタカー会社に電話して早めにチェックインを済ませて いよいよドライブである。カーナビを点けて目的地を入力 タウンスビル方面へ車は走り始める。道は一本道A1ハイウェイをひたすら南に行けば良い。サトウキビ畑と農場そして藪。クリークと書いてある川の痕跡を交互にすごしながら平均スピード100KMで車は走ってゆく。距離にして650km福岡大阪間を走る感じである。到着予定は7時間後である。この国にはよほどのことがない限り信号がない。交差点は基本的に街中にロータリーもしくは信号機があるのが通常である。交通量がそこまで多くないこの国の工夫ともいえるがロータリーはなかなか慣れが必要である。まずは右側優先そして急ブレーキである。広い国ではあるが交通マナーはあんまりよろしくない。というのも皆とばすからである。まあ日本でいえばやや広い程度の農道脇に100キロリミットのサインが出ている。常識的に考えるにそこまでスピードを出すと何かあれば無事では済まない。例えばである 道の脇や時折真ん中にアスファルトにこびり付いた毛皮であるが大きいものは80キロ程度はあるわけで これが早朝や夕方それに夜間に不意に飛び込んくる。30年前にはマッドマックスに出てくる車のようにフロントにゴツイバーが取り付けられていたそれが最近はなくなってきた。しかし依然として多いところは500mの直線道路の脇に20体ほどのカンガルーの死体が転がっている。それにもかかわらずこの国のドライバーはたいして綺麗でもない路面を控えめに95-100kmで運転している我々が気に食わないのか?対向車線に大きくはみ出して追い越しにかかる。そのくせ20キロも行かないうちに道路を下りてしまう。600キロの区間を100キロで行けば6時間で行けるが120キロで行けば5時間で終わる。しかしである途中休憩したり120キロをこの道路上をキープし続けることは基本的に無理がある。彼らは20キロも行かない道路を2割や3割増しで走って何分縮められるのか?こののんびりした国でほんの数分早く目的地に到着することが何の意味があるのか?疑問である。走ること4時間30分途中ハングリージャックで一度休憩してタウンズビルに到着した。そこで友人と逢って依頼されていた商品を渡しいろいろ話をする。彼は今回の目的を聞いて驚いていた。ヒンチンブルックチャンネルという海峡にてバラマンディが釣れるここから直ぐの場所だ、わざわざ遠くに行く必要はない俺が連れて行ってやる。との話で終わったが一応社交辞令程度のあいさつで出てくる。大抵の場合こんな話に乗っかるとろくな目にあわないのがふつうである。昨年はそんな話にのって金を浪費した。失敗の原因はそれを選択した我々にある。常に付きまとう話だが他人が自分と同じレベルとは限らないのである。それに幸福と感じるレベルの違いも加わって大きな相違となるのである。決して傲慢な言い方をするつもりはない。仕方ないのである。まあどこででも最良の結果になる様に努力はするがポイント選択や釣り方がボート乗船などでどうしても越えがたい部分となり結果的に相手が持つポテンシャルが仇となるケースが多いのである。つまり 自ら天気やポイントの状況もチェックせずにジギング船などに乗るようなものである。失敗は自らがポイントに対する考察や常識を持ちえずに他人まかせに行ってしまう事にあり。基本 その失敗の原因は己自身の甘さにあるわけである。だからこそ今回は自分でボートを持ってそこに行くわけである。まあこれで失敗してもそれはそれで仕方がない。ただし自分で舵を取れば何かつかめるものもあるだろう。その積み重ねが結果に繋がると考えている。海外の釣りや遠征は他人任せで札束で魚の頭をひっぱたくような釣りが多いが確かに結果を出す早道でもあるとは思うがこの年になると決して結果だけが本人のすべてを表すわけではないということも十分理解できている。車は再びA1を走り出し一路プロサファインの街を目指す。残り約250キロである。日も傾き始める。オーストラリア特有の青い空と薄い緑の生えた山や原野をひたすら走る。死んだカンガルーをいくつも見て帰りの夜間ドライブがやや憂鬱になる。2時間半後夕日があたりやや赤くなってきたプロサパインの製糖工場の煙突から昇る水蒸気の煙が見えてきた。今回宿泊するドライブインに到着。アメリカの有名女優そっくりの雰囲気の良い女将さんが案内してくれたのは1号室なかなか良い部屋だったがベットが3人で契約していたにもかかわらずダブルとシングルの二つである。
まあこういったことは慣れている。以前行ったジャカルタのホテルはキングサイズのベット1つに男二人で寝たし、ケアンズでも同様だった。先月行った韓国も同じような状況だった。基本雨が防げてバッテリーが充電できればどこでも構わないわけでまあどっちかと言えば民泊に詰め込まれても全然平気である。まあ 今回は橋本君と森下君に同じベッドで寝てもらうことになるわけである。彼らが必要以上に仲良しになるのもまあ面白い(笑)
道具を下して明日のプロサパインダムの釣りの用意をする。まあいつものように据え付けカメラと魚探のセッティングを行う、今回持ってきたのはファイヤーフライ2というインフレタブルタイプのカヌーである。基本ゴムボートであるそれに機材をくっつけて釣りを行うわけである。まあかなり不安要素が大きい釣りである。どういうところがというと立ち木や岩に対する強度や波に対する耐性 また柔らかい素材であるために滑走性がどの程度か?というあたりである。いずれにしても今回の我々の持ち物はこれしかない。セッティングを終了しアーリービーチに行って本日2度目のハングリージャックに行ってオージーミールで腹を満たす。
翌朝5時に起床し荷物を積み込んでダムに走る辺りはもうすっかり明るくなっており橋本君が早速カンガルーを撥ねて憂鬱になる。町からダムまで約30分荷物を降ろして膨らませ水面に浮かんだのは6時過ぎすっかり明るくなっていた。バラマンディの釣りは基本的に早朝 と夕方 そして夜間が通常である。昼間に釣って回ることは基本まれというかやっぱり日本と同じである。実のところそれは面白くない。昼間釣りたいと考えている。おそらく日本でも昼間釣ることは可能だと思っているからである。ただし本日は曇りやや天候はよろしくない。本日はダムサイドの一昨年釣れた辺りを釣ることにした。理由は減水によるものだ。本来は浅いフラットを釣るのが正道ではあるが?今回はダムの水位が前回と比較して2mは下がっている。そうなると前回フラットだった場所には地面しかなくポイントは沖側にシフトしていることになる。そういう風にスポットの横移動が大きい場所には魚が付きにくいので比較的急斜面側のほうが魚の付場への大きな影響が出にくいのではと考えているわけである。それに 日が昇るとこのダムにはダムサイト側から強烈な風が吹く そうなると風下側にカヌーがあると波が高くなって移動が出来ない最悪転覆もあり得る。そこで吹き込み口付近の風の吹き始める場所側で釣りをしているほうが安全というわけである。ランプから2キロほど漕いだ対岸の傾斜を流してルアーを引いてゆく。彼らは風下側に遠く漕いで行ってしまった。まあいいけど帰りは地獄の帰還作業が待ている(笑)私がこの付近を選択した理由はもう一つ魚のマイグレーションにある。10月の気候は南半球では日本の4月にあたる水温は上昇傾向にある。まだ幾分低いダムの水温を海からの強い風が暖かくするわけで。その吹き込み口付近はもっとも水温が高いところということになる。それにこのダムの水深で一番深いエリアとなる。ダムサイトのボート禁止のブイ付近で35m程の水深がある。昨年来た時にはこの吹込みラインをジグにて攻略してトニー氏が20キロサイズを水深22mからランディングした。
まあそんな過去の事例も考慮しつつ今回初使用の魚短で深さを見ながらこぎまわってみる今回の魚短はポータブルではあるが割りにいい感じで魚のサイズも出てくる。この水の中にどんな種類の魚がいるかは不明だが80-130センチのスケールだとほぼバラマンディ以外は考えられないわけで、22m水深ラインに1.5m表示の魚が2-3匹写るとバイブレーションを間髪入れずにおとしてみたい気持ちになる。実際はあんまり効果はない。というかキャスティングにしろジギングにしろそんなに釣果が出る方法を我々は知らない。現地の釣り人ですら早朝、夕方 深夜マジックに頼った釣りばかり。昼といえば皆トローリングという感じでそんなに釣れている風にも見えない。まあ個人差はあるだろうし日斑もあるだろう。第一昼間のパターンなど誰も教えてくれない。まあ気になるラインを打っていくしかないというあたりか?と思うが昨年に比べて2m以上減水しており沿岸のラインは普段水面下1m程度に生えている水草がすっかり頭を出している状態。ということは岸よりにルアーを投げることができないことを意味している。実際 沿岸水深1mラインにに藻が生えている範囲はほぼ80%そうなると若干沖寄りで釣るしかないが基本的にストラクチャーにべったりのこの魚をそれなしで釣るにはやはり夜間や暗くなる直前の夕方という時間でごまかすしかないのが本当のところである。橋本君が藻の上から沖よりに投げてバラをヒットさせたが藻に突っ込まれて切れて終わった。ほか全員あたりもない。
2日目は天気予報でやや怪しい天候ブリスベンやシドニーでは雷雨や突風が吹き荒れる、このあたりも雲が多い。午前中で一旦上がって今回の他のダムの状況を見に行くことにした。
ここから約120キロ南にあるキンチャンダムとティーンブラダムの2つの入漁券を購入していたのでとりあえずそこを見に行こうとドライブしてみる。時折土砂降りの中を走ること約1時間余り金ちゃんダム(笑)に到着。まあケアンズから南に700キロきてはいるが依然としてワニ注意の看板は多い。基本的にワニはソルトウォータクロコダイルが危険といわれている。ケアンズのダムにも山奥でありながらワニは居る。そっちはフレッシュウォータークロコダイルで比較的事故はないらしい今のところは(笑)で金ちゃんダムの標高はというと洪水注意地帯の真ん中に30m程度の傾斜のゆるい石垣で囲われている。私が何を言わんとするか?はもうすでにわかってもらえているとは思うがはっきり言ってここがカヌーやスイミングOKなら そこらのワニ看板のある川でもカヌーOKでもいいのではないか?という話である。自分がワニなら増水期には普通に登ると思える程度のダムである。だが 当日は300人以上のオージーでごった返しカヌーはおろか子供は浮き輪つけて浮いてる状態である。うーんなんというかあまりのザックリ具合に逆に感心する。ティーンブラはここから10キロほど西にあるのを確認して 本日の散策は終了。アーリービーチに洗濯しに行く。そして帰りはやっぱりハングリージャック ここに来て安く上げるためにサブウェイ レッドルースター ハンジャのローテーションでしのいでいる。明日は雨が上がるのでダムの奥まで遠征しようという計画で就寝した。(因みに入漁券チェックは抜き打ちで行われる 持っていないと大きな反則金を払わせられる。ウェブで予め購入したほうが良い。現地の釣具屋では販売していないので注意が必要である。)
翌日風向きが今までと変わっていた。弱い向かい風にかわっている。そこで風が弱いうちにある程度向こう岸まで近づいて釣りながら移動するパターンで行くことにする。幸い昨日森下君が魚をバラシた場所側だった。彼はワンド奥に浮いていたバラにルアーを投げてヒットして沖に一直線に走られて外れたらしい。帰ってきてから「あんなの上がる気しませんよ」。と泣きが入っていた。まあ今日は3人でローラー作戦なので何らかの反応はあると思っている。前2日の状況から考えるにルアーに何らかのアクションがあるのは深い場所ではなく浅い場所のほうがいい傾向にあるようだ。ここ2日アタリもない私はそれ沿ってみるつもりである。まずは昨日バラシタポイントを見せてもらう。ワンドでチャンネルが入っている浅いエリアとはいいつつも魚の隠れる場所はたくさんある。バラマンディは浅いところだと体高より浅いラインにも居る場合も多いまあ1m程のバラだと50センチもあれば十分に入れるし実際は水底は凸凹しているのでそんな窪地で餌をとっているケースが多い。浅いところで釣れたというのを信じるにはその前提があるからである。で彼にワンドの奥をチェックしてもらう間ワンドの縁のややゆるいドロップを叩いてみていた。4-5回投げていよいよ浅いところに投げて思いっきりトゥイッチしてみるといきなり深い斜面側から食いあがってきてその勢いでエラ洗いしつつ立ち木の間に突っ込んで行った。ロッドで必死に交しつつも何とか障害物に当たるのを緩めている 正直言って上がる気がしない(笑)それはそうであるすでに立ち木を3本はまたいでいる。こっちはアタリを弱くするのが精一杯である。だがバラマンディにはブレス時間がある。これがレッドテールキャットフィッシュだったら瞬時に切れると思うが、ランを何とかこなすと次のランまでの間が若干有るのだ。そのためその時間を利用してポジションを整える事ができる。だが相手は生き物 常に成功するわけではない。たまたま運がよかった。魚はついに上がって1mオーバーのバラマンディである。
うーんあがったけどこれはやばいまあ想像できたけど思いの外えぐい場所に隠れていることが判明ただしちょっとした傾向は感じている それは彼らは必ずチャンネルのほうに泳ぐということだつまり深いほうに最終的に行こうとする。これがフラットだとどうなるかはわからないが前回の彼らの話と私に今の魚の走りを見るとそんな感じであった。以後のヒットと走りの方向を統計してもほぼ信頼できる情報である。ただしヒット直後にどっちに行くかはまったく不明そのため最悪な状態になりやすいのも確かである。一匹現物が見れたのでみなやる気になって浅いラインをチェックしてゆく300mほど奥に先行していた森下君が叫ぶヒット! まあ私と同じような場所でヒットしている感じすでに木にラインが巻いているが必死で耐えている。カヌーは引っ張られる方向に対して素直には動かないケースが多い。よくカヌーでバーチカルな釣りをしている人はわかるジギングは割りに簡単である。しかし横向きに著しく動く魚はカヌーの大敵である。特に映像を目的としている私の場合本当にむかつくやつらである。それが大海原ではなくこんな立ち木だらけの場所でカヌーは魚に追従せず反対に走ったり 木にひっかかったりと面倒なことばかり魚とカヌー制御の両方に気を取られるのでかなり面倒である。だがメリットはある魚がカヌーを引っ張るので早めに疲れる傾向がある。いったん藪から出れば勝機はあると思えた。当の本人は木を掻き分けてスケータの様にカヌーの上でスピンしたり見た目楽しそうに(笑)ファイトしている。何とか魚はあがって2匹目である。おそらく魚を釣るのはいくつもの道があると思うが今のパターンはやや普通にやりにくいパターンなのは間違いない。しかし唯一結果が出る道として誰に習ったわけでもないこの方法をしばらくは続けてゆくほか当面の道はない。そこから500mほどはなにもなかったというかパターンにはめきれなかったというのが本当のところだろ思う。おそらく沿岸部の何処にもバラは点在するスクールする傾向もあるのでヒットの増減や希薄に感じる場所はあったとしても。ほぼ何処にも攻めどころはある。ただ今のところはチャンネル脇の浅い場所に魚がいるみたいな感じで魚が釣れているわけである。立ち木の密生した場所を通過すると比較的大きな立ち木が点在する水域に出た。なんか 魚くさい感じがした。すると森下君にまたヒット彼がいる場所は水深60センチぐらいの場所である魚はやっぱり何かに引っかかって大事なヒットルアーごと魚は沖へ走っていった。私はというと1.5mラインに背びれのようなものを見た気がして同じ場所を何回か通していたらヒットした。さっきのやつよりさらに大きかったが同じ木に2回半巻いてルアーごと持っていかれる。うーんうまくいかない巻かれないようにプレッシャーはかけたいが巻かれたら緩くしないと簡単にきれてしまう。現在スピニングで使用しているのは2号-2.5号だが、この釣りなら3号4号は基本必要である。深く反省しサブで持ってきた3号を巻いているベイトタックルに交換した。森下君は私がシステムを組んでいる間も調子よくばらし続けた(笑
浅い場所に座礁して昼飯を食った後 橋本君のカヌーに異変が起こって 空気が少し抜けてきている。彼曰く座礁のときのショックでおそらくそうなっているとの話だったが後に空気の入れ方が問題のようだった.いずれにしろ放っては置けないなぜならここはボートランプから軽く7キロは離れているおまけに湖の真ん中を通っての話である。これを読んで行こうと思う人には一応警告しておくがどんなに少なくても3人以上のパーティで行ったほうがよい。今回は2人乗りのカヌー3艇できている。そうでない人はどこかのテレビ局がやるように漁船でサポートしてポイントに行く途中船引っ張ったり人乗せたりして現地で下ろすようなことをやったほうが安全である。日が傾き始めた本日はインレットまで行こうという目標があったがこの地点からインレットの入り口まで6キロ今まで漕いだ距離の約8割である。雲行きもやや悪くなってきたので帰りつつポイントをおさらいしていく方法で戻る道を選択した。帰りもいろいろやって数を伸ばしまあ昼の釣りではよい日だった。
翌朝4時起床であるというかここに来て基本的に早起きな毎日である。基本夜型人間の私にとって早起きほどつらいものはない。長崎のジギング船はじゃあツルサキさん明日4時ですねとかよく言われる基本そんなこといわれるとテンション駄々下がりである(笑
というかあんまり早く魚釣れたためしがないので基本ボートのつりなら昼ぐらいでいいんじゃね?と思ってるぐらいである。ただバラに関しては先に述べたように昼より早朝のほうが釣れるらしく選択の余地がない。連日カヌーをこいで魚釣ってるので基本夜は8時には寝ている人間もいる。まあ自分を除いてというか釣り散らかすだけだったらそりゃ早く寝れるけどデータを取り込んでバッテリーを充電していろいろチェックを一人でやってる自分には基本安息はないいつも11時ぐらいまでいろいろやってベッドの横になり 結局翌朝4時5時に起こされる。なんか 疲れが取れない。そこで橋本君に運転してもらって車で2度寝ということになる。
昨日は日が傾くと風が強くなり雲が出てきた。まあおそらく逆と思うが雲が風を呼んでいるのだろう。終いには雨も降ってきてパンクしている橋本君や風向きを考えて早めに戻ろうとしたが思うように進めず。雨も降ってきてカメラも雨宿り状態、機嫌は非常に悪い状態。だが日暮れ寸前になってやっと風も和らぎ天候もよくなってきた。へとへとになってボートランプに帰って車に燃料入れてサブウェイで飯を買い固定カメラアングルのチェックやヘッドカメラの視点の調整などいろいろ見る必要があったので大変だった。ヒットはかなり多数あったが映像にできるものはなかなか少なかった。釣るのが仕事だがその釣りの意識を抑えて撮影側としてクウォリティを維持しなくてはならないそれが難しいのである。魚釣ってるだけで飯食えてる人間は本当に幸運であるそこに付いて来てくれているカメラあっての映像であり編集有っての臨場感やよく見えるテクニックであるからだ。まあ、魚だけ釣ってる割にはヘ○○ソも多い業界だけど(笑)
本日はティーンブラダムに行ってみる。何故なら昨日カヌーの漕ぎ過ぎでファウストダム連続は無理と判断 もう少し小さなダムのほうが釣りやすいのでは?という判断でこっちに移動してみたのである。せっかく入漁券買ってあるので一度は浮かんでみようということで早起きしてここに来てみる事になったのである。理由はもうひとつ我々のポテンシャルの問題で探査範囲が直線距離で7キロ以内に限られている事からファウストダムではもうポイントが残っていない状況、あのサイズ感からして昨日の今日で釣れるとは考えにくくそうなると休ませる必要を感じたわけである。我々にはあと2日しか残っていない。なるだけ広範囲にやっていくしかない。120キロ南下して300m程の高地にあるダムに行ってみる。相変わらず小さな蓮の一種が岸よりに生えている。ここもキンチャンダムと同じで4m程は減水中まあどうなるか今更やめられはしない。波ひとつない鏡のような水面を静かに漕いでゆく。それはどこも同じ朝はオトナシイ水面だ。何処までも漕げそうだなと思ってしまうがところがどっこい帰りは風に船を立てるのが精一杯ちょっとでも船首が流れると転覆するかもという波が来る。これがハードカヌーならどうなるだろう?シットオンなら恐らくびしょ濡れだろう。カナディアンカヌーならまあ行けるかなぐらいだと思う。ランプの真正面の岬にちょっと止まって投げていたら 橋本君が浅い傾斜面側でいいサイズのバラマンディをヒットさせる。近づいて撮影してある程度ばらけて釣りを行うが魚探でみるとかなりの急深な状態 マックスはそこまでなさそうだが岸からの傾斜ラインが非常に急で3mで水深3mはかなりの角度である。しかも同じ傾斜で10m以上それが続いている
ここも枯れ木が普通に立っているが木があるからといって浅い場所ではない 水面上7-8mの大木の根元は水面下12mだったりするのはザラである。ここで木についたバラを探せれば良いがそんな暇はない。ショアライン側に何らかの変化がある場所を探して釣ってゆく。前回来たときは湖流の流れに準じて魚が付いているようだったので 地形を眺めつつそれにストラクチャーが絡んでいる場所を探し回っての釣りとなる。まあ 開始直後にいきなりいいサイズのバラマンディを見せられているのでまあがんばって釣ってゆくわけである。
オーストラリアのガイドブックの著者であるロッドハりソン氏は有名なガイドから作家活動をしている人だが、まあ日本で言えば佐藤さんや弓削ーリのキャラをもう少しだけ常識人のほうに近づけた感じの作家である。まあ
オーストラリアの○◎健みたいなまあちょっとだけお騒がせキャラである。そのマスターハリソンの書いた本にこのダムにはスーティーグランターがいるとの話だった確かに釣れそうなのだが釣れた事はないまあスーティといえばそこらの川の上流部やため池等何処にでもいる魚である。まあなんというか川グレ?川イズスミみたいな感じ小型のルアーが好みで近くのオコーネル川には大型がたくさんいてオカッパリでも結構釣れる。一昨年クリスさんに案内してもらって牧場の中の川に釣りに行ったが結構な数のスーティがつれた。
まあ勝手に入ると牧羊犬や野犬に尻齧られるのでまあ止めておいた方がよいまあそれでもスーティを釣ったことない輩はスーティスーティとうるさいわけである。仕方なくインレットまで行こうということになるがやっぱり追い風になってきた。これは帰りきついかもと思いながらも奥へと漕いでゆく。バラは思うように釣れない急深の影響で着き場がわからないというのが本当のところである。我々はプラグフリークである。そのためソフトルアーを使わないそこに欠点があるのである。恐らくワームやジグヘッドなどを投げていけば違う釣りができたはずだと思うが基本そんなジクジクじた釣りが大嫌いなので一切持ってきていない。それに思うのだがそんなに魚は深いところに居るのだろうか?恐らく5m8mラインまで落ちれば何処もほぼ同じなはずである。問題はバラがステイできる何かがあるか?の方が大事な気がしている。もちろん8mラインのトローリングでもつれてはいるしかしこのダムに対する知識がない我々は基本人力でどこか探すしかない。昨日のフォーマットを当てはめていくつかのポイントで結果が出た。が 思いの外苦戦中である。スーティは影すらない更に奥へ入り魚を探してみる 最終的に大きな谷のインレットまで行っては見たが。最後のインレットギリギリの良い所は藻地獄になっている水位がもう1m高かったらいい感じのスポットになっていたと思うが見たところ水面直下20センチにびっしり、 トップペンシルでも着水と同時に藻の塊になってしまう。乾季の終わりであり山からの水もほとんど流れていない、それとこのダムにはもうひとつ強敵が居た。我々が血眼になって浅い1.5m-2mのテーブルを藻とティンバーのストラクチャーを探しているのを知ってか?知らずか?放牧されたオスの牛が半身浴しながらその藻をムシャムシャ食ってしまうのだ。昨日食ったのならまだしもカヌーが近寄ると水から上がるという食いたてのホヤホヤ状態なのである。タイのアマゾン釣堀は牛の近くに魚が居るというが、どう考えてもここではその逆だと思う。敵も岬の先端部は比較的なだらかと知っているわけで其処の藻だけガッツリ食い荒らされており1キロ先から頑張って漕いで近づいても残念な状態になってしまう。途中で一旦陸に上がって腰を伸ばし逆風に向けて戻らなければならない もう日が傾きはじめているからだ。GPSで見るとスロープまで直線で5キロはある。これじゃあ昨日と変わらないそこから必死で漕ぎ車についたころには日が沈んでいた。ヘトヘトである明日釣りできるかもわからないぐらい疲れていた。でもマッカイのハンジャに着いたころにはやっと復活そこから1時間半かけてホテルに帰ってまたもやバッテリー充電 風呂 データ移動で12時は回っていた明日は4時起床らしいやつらは既にダブルのベッドに2人で仲良く寝ている。もう2-3日一緒だと抱き合うようになるだろう。(笑)
翌朝4時起きである。寝た気がしない。のろのろ起きて冷蔵庫からヨーグルトと豆乳とスナックを腹に入れて荷物をつめてダムに向かう。まだ暗いうちについたが既にボートは3隻ほど出ている。キャップランプをつけて作業準備にかかる本日は半日でホテルに帰る予定 つまり午前中で約12-3キロ漕がねばならない(笑)
朝は静かである。最終日もいい天気である。序盤ぐずついたが後半はよい天気に恵まれている。我々がボートを下ろしていると年配の夫婦連れのボートがランプに船を下ろし始める。船をおろして船のロープを持っている婦人に挨拶した。彼女は我々のことを心配して助言してくれたこの湖は昼になると風が強くなるのよ。知っている?という具合まあ知ってるどころかそんな中を泣きながら漕いでる。彼女に礼を言って別れる。湖の真ん中はとても静かである昨日と同じである。1時間ほど漕いで前回行ったポイントに近づくとなんと先行のボートが居た!昨日のオス牛の呪いが継続している(笑)まあそんなもんである。2日前に見つけたときは立ち木の1っポンになにやらマーキングを見つけた。おそらくいいスポットなのだろう。そのため2日前にあんまり攻めきれなかった隣のワンドから攻めることにした。
1時間ほどして橋本君がエマージェンシーな一言 先生俺もう片方の気室もパンクしました。???はあ?昨日夕方橋本君のカヌーがまた空気が抜けていたというかこいつが悪いゴムボートの鉄則がまったくわかっていない。まあビデオの膨らましてる説明ビデオ作ってるやつが一番悪いのだが多数気室のインフレタブル系のボートは基本的に隔壁をストレートに保つのが基本中の基本である。このカヌーの本体気室はサイドのモールを除いて大きく2個内側と外側である。基本的にそれらが独立しているものでない場合(隔壁でつながっている場合)均等に空気を入れて隔壁に負担がかからないように入れなければならない。まずは内側をある程度の形になる程度に入れる。約70%程度 隔壁は外側のほうに凸に出た状態 次に外側を空気を入れて隔壁を真っ直ぐ迄へこます要領で空気を入れる。ところがこのアンポンタンはどっちかをパンパンに入れて反対を次に膨らますので片方の気室にあんまり入ってない状態なのであるそうなると隔壁の垂直面が湾曲して縦方向の力に弱くなり基本的にボートの形状維持が難しくなりさらに入れることになる。そうなると片方の気室はパンク寸前の状態なのである。そうすると割りに簡単に破裂する。昨日も空気が抜けて柔らかくなって行く船体に度々空気を入れていた。本日最終日は半日なのでなんとかしのごうということで昨夜パンク修理もしていないのである。何もなければいいけどやっぱり今度は反対側の内側がパンクした。外側が空気が抜けるので内側にしっかり空気を入れたということだがいっぺん死なないと直らない頭の固さである。(笑)やむを得ず森下君の船に人間を乗せて 荷物を安定のためにパンクした船に載せる。そして ロープで結んだ。こいつら男二人添い寝風ベッドに飽き足らず。同じ船に今は前ー後ろで一緒に乗っているやっぱそういう運命だったんだよ(笑)
まあそんなことはあったけどバラはヒットしたただし本日のバラマンディなかなか輪をかけて難しいというか
カヌーの漕ぎすぎでロッドを持つ手が馬鹿になってる森下君のジャンプ一発ワイヤー伸ばしに始まって
私がサイトで見つけた4匹ともまんまと逃げられる始末まあ仕方がない次回ここから釣りは始まるはずである。風が強くなりまたもや泣きながら港を目指してやっとボートを上げたのは昼12時30分船を片付けて買い物をして服を洗濯して夕方にはベッドに入る。 1時に目を覚まし車に乗り込むココカラ650キロ戻りである。
暗いと画素数が下がる私に代わって橋本君が運転する。カンガルーは居るところには沢山居る。しかも道路のほうを向いて道路際に居るいつ飛び込んでもおかしくない状態である。クラクションなんか鳴らしたら一斉に道路に飛び込み自殺するだろう。あまりに怖いのでゆっくり走って後続のトラックが来るのを待つそして追い抜かせて後ろをついてゆく作戦で何とかしのぐ4時間後辺りがやっと明るくなった。もう残り200キロというところである。マックでコーヒーを買って飲みつつ景色を眺める。こんなこといつまで出来るだろうか、彼らにはまだあるが私にはもうそんなにない。またいつか行くことになるとは思うがそれがいつかはわからない。
おしまい