次の日夜勤明けで来れないと言っていたデイビットが一緒に来ていた。
何故かと言えば昨日の夕方のトロイの迷走の後ボートランプでお前はハッピーか?
とクワマンにトロイが聴いたところ「アイム、ノーハッピー」。と彼が元気良く応えたせいである。
ガイドはすまなそうに帰りの車中で反省のポイントを述べていた。我々は別に怒ってはいない
ただハッピーか?どうかと言われればそうでないと応えたに過ぎない。1日釣って3本のバラマンディだった
彼にしてノーハッピーは屈辱的な真実に違いない。昨日のうちに本日のボートローテーションは決定して
残念ながら当の本人は別の船に乗っていた。実は私も昨日の笠健達の話を聞いていたらジムのボートに乗りたかった。
彼らの話をまとめるとこうである。ジムは以前はケアンズ近郊でガイドをやっていたらしい、特筆すべきは
彼はバラマンディを結構な確率で発見することができ、しかも驚くべ確率で釣ることができるらしい。
昨日の3人トータルは15本ほどだったらしいがガイドは25本程釣ったらしい、しかも、ボチボチ釣って
の話である。そんな強いやつがいるなら早く言ってくれよって感じである。元々は我々が初日に乗るべき船
であったはずである。しかし昨日の発言のこともあり全員が船をシフトするにはあまりにも義理を欠くと考えて
私は残ったのである。
鎌田Bと新川裕次郎の2人とともにトロイ&デビットの強力タッグ
の5人で重そうにパインリバーを目指す。さすがにディビット直ぐにポイントには入らずリバーマウスの
左側のロックにバラマンディを見つけていきなり4本づつぐらい釣り上げる。
小型ながらも浮かして釣る釣り方でかなりつれた。
面白いこんな釣り方があるなんて。ただ面白くは無い。
バラマンディという魚実はシーバスより雷魚的な一面を持っている感がある
ストラクチャーが好きなこともあるが。動きがゆっくりで尚且つ
モノをゆっくり見つめてから食うアタリにそういったものを感じるのである。
さすがに3日目ともなると初心者にばかり舳先を譲ってはいられない。1匹バラスか釣るかで交代というルールを作って釣ってゆく
ディビットが来るということは昼休憩が入ると認識していた。我々はのらりくらりとブッシュキャストをしつつ10時ごろには
やっぱりコーヒーブレイクした。そこで色々な話を聞くのである。「お前、最終日ラグーンにサラトガ釣りにいけるけど行くか?」この言葉
待ってました。行くよ行く絶対行くよ。それとロングレンジサファリは無いのか?と聞いたら10月にあるとの事だった。
来年は是非いけるようにしたいと思っている。目が覚めるようは甘さのケーキを2−3食ってクソ不味いコーヒーをミルクで
割って飲み釣り再開である。
今回来た中で始めて釣りいくのはバスプロの鎌田B君因みにAとは何の関係も無い。それに去年から2回目のとらいの
新川裕次郎、で、どうかというとやっぱ21歳ってこれくらいだねというレベルである。釣りとはレベルにこなす必要は無いが
キャストが常のバストーナメンターにしてキャストコントロールに際立ちが感じられない2人である。
釣りに関せずとも人には好き好きではなく向き不向きが存在することを忘れてはならない。ただここに来て彼らが
ある種の壁を感じて再トライできうるか?もしくは、それにおいて精進できるのか?が成長の鍵となるはずである。
我々はチャンネルの流れに垂直に倒れた木についたバラマンディを次から次に釣っていった
アンカーフィッシングと呼んでいるが魚は釣れるのだが面白くないし、しまいにはかなりタイトに投げなければならない。
そこで引っかかろうものならばつの悪いおもいをするのである。ところが本日は根掛かり外しのプロが乗っていた。
そうデイビットである。プロとは何がしかのプロたるものを持っているのが普通である。
日本のように何のプロか判らないプロが多い中 彼を思えば一種の魔法めいた能力を持ったプロといえるだろう。
例えばである。生木にトレブルをガッチリバーブまで刺したとする。念には念を入れて腹のフックもついでにガッチリ懐まで
刺したとする。それをラインを2−3回はじいただけで外すことができるだろうか?これが恐ろしい確率でできるのである。
我々良くやる根掛はタイトに打ちすぎて着水時の勢いで水面直下にある木にフックしてしまうケースかもしくは途中に格子のように
降りている木の根等にひっかるというのが主であるが。承知のように水中に有るものやブラブラとしたものにひっかると
取れにくいのが常である。それを我々が3割程度リカバリーできるとしたとする。後の7割は船を突っ込んで手か竿で外すわけだが
かれがやると取りに行くのは10回のうち1回もしくは20回に1回である。例えば引っ掛けて2−3分色々やって
取れなかったとする。そうして彼がやってきて2−3回ラインをはじいて何も無かったかのごとく
外してそそくさと帰ってゆく。まさに魔法か超能力である。時には水中1mのものまで取れるのである。
例えばこうである。日本でオカッパりをしているしている情景を思い浮かべよう。
そしてティンバーにルアーが引っかかったとする。それを通常はひき切るわけだが、2−3回ラインをはじいて外し
何事も無かったかのようにまたもやティンバーの方向にルアーを打ち込む{考えただけでクールでかっこいい}
この技術が広まればルアー業界に震撼が走るはずである。なにせルアーが無くならないボロボロになるか
魚が持っていかない限りなくならないからである。昨日のペースで根がかりが発生したが終日彼のお陰で藪に舳先を突っ込むことは
早々発生しなかった。
昼近くになるとジムのボートがやってきて横につけた。本日は鎌田Aとクワマン、そして笠の3人ということになっていた。鎌田Aは
相変わらず訳の判らない場所に投げて魚を釣っていた。やはり(実は坊主)仏の道を窮めているものは常に心を静かに
自分の魂の呼びかけに応じてキャストしているのか?何の気なしにコンスタントに魚を釣っていた。
そんな霊的能力のかけらも無い心の汚れたおじさんは経験という引き出しで魚を釣っていく。
リールに関して今回は昨年と同じくフォースとセルテート3000を持っていった。これについていえるのは
リールなら5000円のアルテグラのもう一つ下でも十分いけるということである。確かに高くなればなるほど
まわすとすばらしい感蝕があるが、回し心地は慣れない訳ではないのでそのほうがいいかも知れない。
因みに日本製品びいきのオーストラリア人だが車はなんと言っても質実剛健トヨタ、ランドクルーザーである。
して、釣具はというとダイワのソルティガに軍配が上がっている。最も魚を釣ることに対して顕著な彼らが
選ぶのは丈夫さではないかと思う。それをしてダイワが選ばれているのにはそういった根拠があるということになる。
本日は朝かた流しで釣ったのみで殆んどがアンカーを用いた釣りとなっている。
昨日の轍を踏まずに数だけ伸ばすつもりなのだろか?
下の2人はいざしらずそういうのはちょっと嫌である。確かに日本では希少種であるが故に釣り人どうしの話は
何匹、何キロ釣ったが主な話の内容である。希少種故にそうならざるをえないのも十分理解している。
ただ自分がやりたいことは宝くじに運良くあたった人の自慢話を羨むような事ではない。自分が狙う魚を
自らの経験や技術を駆使して手に取りたいとおもっているだけである。 ここに来て漁礁にいって餌を
入れるようなまねはあんまりしたくは無い。
まあそこまで言い切っていても。そこに行けば釣りせずに過ごすことは先ず無理なわけである。ただ建前的には自分を
蚊に例えると簡単で死ぬ恐れの無い動物の血より より技術が必要なおまけに死ぬ恐れがある人間の血で喉を潤したいといった辺りの下らない話であるが
またもや満ち潮時に魚が溜まるバンクを見つけて夕方いっぱい魚を釣ることになる。
あんまり面白くないのでビデオを幾つか撮ってみたりして過ごす。
来年こそは自分でカヌー持って来て魚を釣りたいものである。キャンプサイトにはレンタルボートもあるが
レンタカーでカートップできるのだろうか?何れにしろ危険は危険である。でもやってみたい。
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video2 へのリンク 鎌田B ロリ地獄
video3へのリンク新川裕次郎けんざん。
結局はかなりの数の小型のバラマンディを散々痛めつけて終了となった。
釣りの内容はともかくデビッドの神業や猥談に楽しく過ごせた一日であった。
明日はやはりジムの船に乗ってみよう明後日ラグーンに行く前にかわった釣りかたを彼に見せてもらうべきである。
昼飯の時クワマンがやはり彼には見えているようで魚もちゃんと釣ると言っていた。上流部のシャローでの話ではあるのだが
うっすらと魚が見えるらしい。そういえばこういった魚釣りはハワイの下辺りの島でもやったような
要は透過して見える魚の基本色を見分けることが必要ということであろうか?