austlaria


ロッドを構えてマングローブの根の隙間を見ながらロッドを鋭く振りルアーをリリースする。
別に弾道を見る必要も無くその視界の中にルアーが着水する。ルアーがまだ浮かないうちに
軽くトゥイッチを入れる。なるだけじっくり魚が見れるように小幅で動くように尚且つルアー自体も
岸からの傾斜にしたがって障害物をなめるように潜らせる。途中に競りあがる障害物があれば
ただ止めればいいルアーは浮いて障害物をかわし再び障害物をなめる。派手な色のルアーが
水の濁りでギリギリ見えないくらいに入ったころルアーのヒラ打ちとは違うもっと広い
ブロンズ色の何かが一瞬見えてロッドに衝撃が走る。ガツンとあわせたい気持ちを押さえて軽くソフトにあわせると
水面を割ってエラ洗いとともに魚がジャンプする。

今回大活躍のアイルマグネットシンキング 津留崎チューンドモデル
松本健二には悪いけど改造した。これが数々のドラマを作った。


余すところ残り3日明日はラグーンの釣りなのでボートからの釣りは本日がラストとなった。
ジムの釣りをどうしても見たかった、この一見オタク風のオジサンの何処がすごいのか?
今日はタップリ見せてもらうとしよう。船はいつもの様にパインリバーへと入っていった。
そしてトロイが入らないフラットポイントに入ったのである。いきなり数匹釣ったが別に何も見えない。
聞けば今日は濁ってて見えないとの話だった。船は更に上流部へと向かい。



よくわからないワンドの真ん中あたりで錨を下ろす。ワンド奥に向かってセンターから右方向にチャンネルが入ってる。
魚はそこでヒットするだろうとの解説だった。おそらくもっと潮が動く日であればここは干上がりはっきりとした
フラットが見えるのだろう、怪しい気持ちを拭えずにタイトなキャストで数匹を獲ったあたりでジムのキャストが始まる。
まああんまり花が無いキャスティングである。しかも真ん中に投げた・・・・。ルアーは舳先に立っている笠君の
2m前辺りまで来ていた。そしていきなりそれがエラ洗いにかわる。・・・。そして今回一番大きいであろうバラマンディが
あがった。・・・。今のでな何かを感じる程ではなかったがあまりにも変なところでヒットしたのでチョイト驚いた。。
頑張って釣れども釣れどもサイズがあがらない私であるが。とりあえずかかる魚を全て獲るあたりからやるしかない。


キャスティングしたい私の気持ちを汲んでいるのか?彼が釣れて行くところはかなり的確な場所であった。
無駄に動かずじっくり魚を釣るこれが彼のスタイルである。
だからこそサイトなのだろう。先ずバラマンディを見つけた後ルアーをソフトにプレゼントする。いたずらに動かさない
バラマンディが興味を示し見に来たところで微妙に動かすのであるこのタイミングが難しいらしい。ヒクッと
動かすといきなりヒットなのである。これが全てのバラに聞くかどうかはちょいと疑問が残るがある程度の大きさまでは
この虫パターンのような釣りが通用するみたいである。

9月の気候は非常に過ごしやすい。雨も降らず朝晩は肌寒いが日中は暖かい4月と根本的な違いは
その湿気の無さというところか?透明なタックルケースに入れたルアーは昼油断すると変形してしまう。
それほどの日照で有りながら暑いとさほど感じない。おそらく10月が本格的なシーズンとなるのだろう。

ョアンフックの版画に出てきそうな景色である。

昼近くになって先週120センチのバラマンディを釣った場所に来た。彼とは今日が初めてだが
常連の笠氏によるとかなり頻繁にここに来ているらしい。それほどつれるということであろう。
場所は大きな河川の岸で珍しく島になっている場所の分岐点辺りで別になんらある感じではない。
緩やかに本流がカーブしている部分なので多少深みが近いということぐらいであろうか?
ただそこの前に船を止めてブッシュに投げろというのである。確かに何か感じるところはあったが
そんなに希少なポイントには見えなかった。私が良いのを一本釣ったあと昨日から神がかった
釣果を出していた鎌田Aになにやらとんでもない魚がヒットしている

ガイドはスティングレーだとしきりに言っていたが、私はサメかもしれないと思った。ただ強烈に重々しい引きからそう判断
したわけだが、何せ昨日から何を思ったか?川の真ん中に適当に投げたりするのである。そうすると何故か?
魚がヒットするという真似のできない釣りを展開していた。このときもストラクチャーではなくて岸から10m辺りに投げたと思う。
たしかにBB釣りで行くなら川全体を対象としたつりが展開されてもいいと思うがそれをやるには経験が浅すぎる。
やがてあがってきたのはコッド正式名クイーンズランドグルーパーという多分この感じは15キロは楽にあると思う。



鎌田君メチャメチャ楽しい?
3年前初めて彼と会ったときからすればすばらしく人間的な成長が見られる、未だタバコもジャラジャラした
鎖系アクセサリーもかわりはしないが中身は相当よくなった、やはり若いうちは自分を守ろうとする傾向が強いが
色々な体験を経て急変する時期でもある。このペースで行けばまた来年も来ることになりそうである。

でその30分後またもや別の川でこいつをまた釣った。もうこいつを気にするのは止めようたぶん日ごろの行い云々
とか釈迦や神が降りてきた系のことなので気にせずに自分の釣りをすることにした。

一方トロイのボートではバラマンディの溜まり場を転々として40匹ぐらいを釣っていた。桑野氏以外は釣りの内容に
あまりこだわらないタイプなのでそれで楽しめたらしい。

ところがであるそんな彼らに災難が降りかかる。というか魚とルアーでつながったわけであるが、こういった局面には
私はかなりなれているので容赦なくやるが、通常は肉が固まってしまうまであーだこうだと時間を潰して収拾がつかなくなる
そのうち自分でパニックに陥りおとなしくなってしまうか過呼吸状態に陥ったりもする。傷口を見て直ぐにやるかやらないか
決める事が最良の策といえる。このときはやっぱりすったもんだして結局は船の上で抜いたらしい。
こういった事態になる最大の原因は魚の口の近くを中途半端な力で握ることにある。

これがそのときのペンチどっちの血かは判らない。まあこうやって魚の持ち方を理解するということであろうか?
午前中1人を覗いて通常のバラマンディ釣りをやってきたがここに来てジムが下に下がると言い出した。
トロイの釣果が気になったということか?

そして迷走である。ちょっと迷走し始めた。魚を見つけられない感がバリバリ伝わる迷走ぶりである
ここに来てよくわかった。ジムは流れが常時変わらない上流域が得意。トロイは大物狙いで
下流域を回るのが得意という辺りである。幾つかのチャンネルに入りはしたが
大した魚はつれなかった。

バラマンディと鯰が数匹つれて一昨昨日朝行ったロックポイントに行ってみると
桑野氏がでかいバラマンディを散々ファイトの末ばらしたらしい。残念である。


我々もトライしたが根魚がヒットしたのみで終了ということになった。
帰りは午後の不調を吹き飛ばすかのごとく。涙もちょちょぎれる全速での帰港となった。